【J1採点&寸評】浦和×神戸|ヒーローは興梠、主役はあの選手! 埼スタが祝福に包まれる

2016年06月26日 塚越 始(サッカーダイジェスト)

浦和――リオ五輪オーバーエイジを決断した興梠が公式戦11試合ぶりのゴール。この日第2子誕生の梅崎がPKで“祝砲”!

警告(C)/浦和=関根(24分)、神戸=P・ジュニオール(81分)、高橋峻(84分)
退場/なし
[MAN OF THE MATCH]興梠慎三(浦和)

【チーム採点・寸評】
浦和 6.5
立ち上がりからリズムが良く、興梠が2ゴールを奪取。さらに第2子がこの日誕生した梅崎が自ら得たPKで試合を決定付ける3点目。最近3試合は相手の1本目のシュートを決められていたが、この日は後半1本目のシュートを決められた守備は課題。それでも最近になかった、後味のスッキリしたエンディングを迎えられた。

神戸 5
攻撃時に3トップ気味になる布陣で脅威を与えたが、昨季同様、1対1にあえて持ち込むと、逆に"少し"の差で勝てず、その差が積み重なって劣勢を招いた。主導権を握った後半立ち上がりに畳み掛けたかったか……。連戦の続く相手よりも走れなかったのは重い課題。

【浦和|採点・寸評】
GK
1 西川周作 6
ピンチの数は少なかったが、藤田のロングスローへの対応に戸惑いが見られた。76分の相馬の決定的なシュートを足で止め、再び浦和に流れをもたらした。

DF
46 森脇良太 6
マークが曖昧になった48分、レアンドロに競り負けて失点に絡む。一方、ピッチを対角線に切り裂くクロスから2点目を演出。ビルドアップ面で貢献した。

4 那須大亮 6
今季初先発。後半途中からやや運動量が落ち、相手の思い切ったスプリントに苦慮したものの、気合いで凌ぎ切った。
 
6 遠藤 航 5.5
右ストッパーでフル出場。守備時に"受けて"、引いてしまう場面が見受けられた。CKから惜しい決定的なヘッドを放った。

MF
18 駒井善成  6(77分OUT)
李との連係から2点目につなげた。ただ、プレーの最初の選択肢がクロスのため、相手に完全に読まれていた。もっとゴールに向かう攻撃も加えたい。
 
10 柏木陽介 6
長い距離を駆け上がってチャンスを作る。2点リードを奪えたこともあってバランスを重視して試合を進めたが、決定的な仕事も一度はしたかった。

22 阿部勇樹 5.5
身体が重い感じでミスからピンチを招いた。ただ相手との"対ボランチ"では、常に主導権を握っていた。
 
24 関根貴大 6
吹っ切れたような思い切りの良い突破で、チームに推進力を与えた。何度かカットされたものの、"前へ突き進む"姿勢が明確だったので、周囲もフォローをしやすかった感じだ。
 
20 李 忠成 6.5  (HT OUT)
ボールを受けてから裏をつく動きで、巧みにギャップを突く。2アシストを記録したが、足を傷めたため大事をとって交代に。
 
9 武藤雄樹 5.5(61分OUT)
スペースを作る動きで貢献。しかし相手ゴールに近いところで脅威を与えられず途中交代に。

FW
30 興梠慎三 7 MAN OF THE MATCH
神戸DF陣の視界から外れる動きでフリーになる。決定的なシュートを4本放って2ゴール。得点は公式戦11試合ぶり。ポスト直撃弾でハットトリックまで、あと数㌢だった。

交代出場
FW
21 ズラタン 5.5(HT IN)
興梠とポジションを替えながら圧力をかける。68分には関根のスルーパスにフリーで抜け出たが、GKの股下を狙ったシュートを止められた。思い切り蹴っても良かったか。

MF
16 青木拓矢 6 (61分IN)
球際に厳しく行き、ビルドアップをフリーでさせなかった。攻撃面でもっと色気を見せても面白そう。
 
MF
7 梅崎 司 6.5 (77分IN) 
柏木のFKにダイレクトで合わせたミドルシュートが相手のハンドとなってPKを獲得。第2子が誕生したこの日、まさに"祝砲"を決めて、スタジアムも祝福一色に包まれた。


監督
ペトロヴィッチ 6.5
後半立ち上がりに相手に主導権を握られたものの、終わってみれば、浦和ペースで勝ち切った。リオ五輪期間中の"遠藤不在"を想定しての那須のリベロ起用で結果を残したのは収穫だ。

※MAN OF THE MATCH=取材記者が選定するこの試合の最優秀選手。
※採点は10点満点で「6」を平均とし、「0.5」刻みで評価。
※出場時間が15分未満の選手は原則採点なし。
 
 
 

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