地元サポーターの“ヒラカワ人気”は高い
英2部で奮闘する平河。2月にはレンタルから完全移籍を果たした。(C)Getty Images
「楽しくやってます。悩むことも嬉しいことも、全部サッカーに注ぎ込めることほど幸せなことはないので。ほんと『充実してるな』って思ってます。残りの試合で、すべてを出し切りたい」
ブリストル・シティの平河悠は、充実感を漂わせながらそう語った。
J1のFC町田ゼルビアから、イングランド2部ブリストル・Cへのレンタル移籍が発表されたのは、昨年7月9日。移籍発表後、平河はU-23代表としてパリ五輪に参加した。しかし意を決して臨んだ五輪初戦のパラグアイ戦(7月24日)で、右足首を負傷──。失意と共に大会を後にした。
チーム合流後は、まずリハビリを懸命にこなした。イングランド初出場はズレ込み、8月31日のリーグ戦で途中出場してデビュー。ここから出場時間を重ね、約1か月後の第7節・スウォンジー戦(9月21日)で待望の初先発を果たす。すると一気に軌道に乗り、レギュラーとしてフル稼働するようになった。
地元サポーターの"ヒラカワ人気"は高い。シーズン序盤のポジションは、4-2-3-1の右ウイング。サムライ戦士がボールを持つたびに、ファンは期待を込めて「ユゥーー」と低い声で声援を送るようになった。地元メディア『ブリストル・ライブ』でクラブ番を務めるダン・カーター記者も「ユウはお気に入り」と話す一人。同記者は、平河の長所を次のように語った。
「ウインガーとして、ユウは仕掛けの意識が素晴らしい。ボールを持つと、まず突破にトライする。チャンスがあればグイグイ縦に仕掛けるんだ。ドリブルの威力も凄い。バックパスの選択肢が、あくまでも突破の後にあるのは好感が持てる。だから、サポーターはユウのことが大好きなんだ。イングランドのフットボールファンはアグレッシブな選手を好む。ユウはまさにそんな存在で、見ていて本当に楽しい」
平河は10節・ミドルスブラ戦(10月19日)で初ゴールを決めると、13節・プレストン戦(11月2日)で1ゴール・1アシストの大活躍を見せて3-1の勝利に貢献した。95%のパス成功率も記録したプレストン戦後には、その週のイングランド2部ベストイレブンに選ばれた。
ところが、である。4試合勝利のなかった12月下旬、転機が訪れる。チームがフォーメーションを4-2-3-1から3-4-2-1に変更。守備時に5バックに変形することで「守備を安定させる」(カーター記者)狙いがあったというが、ここから平河はベンチスタートの試合が増えた。
ブリストル・シティの平河悠は、充実感を漂わせながらそう語った。
J1のFC町田ゼルビアから、イングランド2部ブリストル・Cへのレンタル移籍が発表されたのは、昨年7月9日。移籍発表後、平河はU-23代表としてパリ五輪に参加した。しかし意を決して臨んだ五輪初戦のパラグアイ戦(7月24日)で、右足首を負傷──。失意と共に大会を後にした。
チーム合流後は、まずリハビリを懸命にこなした。イングランド初出場はズレ込み、8月31日のリーグ戦で途中出場してデビュー。ここから出場時間を重ね、約1か月後の第7節・スウォンジー戦(9月21日)で待望の初先発を果たす。すると一気に軌道に乗り、レギュラーとしてフル稼働するようになった。
地元サポーターの"ヒラカワ人気"は高い。シーズン序盤のポジションは、4-2-3-1の右ウイング。サムライ戦士がボールを持つたびに、ファンは期待を込めて「ユゥーー」と低い声で声援を送るようになった。地元メディア『ブリストル・ライブ』でクラブ番を務めるダン・カーター記者も「ユウはお気に入り」と話す一人。同記者は、平河の長所を次のように語った。
「ウインガーとして、ユウは仕掛けの意識が素晴らしい。ボールを持つと、まず突破にトライする。チャンスがあればグイグイ縦に仕掛けるんだ。ドリブルの威力も凄い。バックパスの選択肢が、あくまでも突破の後にあるのは好感が持てる。だから、サポーターはユウのことが大好きなんだ。イングランドのフットボールファンはアグレッシブな選手を好む。ユウはまさにそんな存在で、見ていて本当に楽しい」
平河は10節・ミドルスブラ戦(10月19日)で初ゴールを決めると、13節・プレストン戦(11月2日)で1ゴール・1アシストの大活躍を見せて3-1の勝利に貢献した。95%のパス成功率も記録したプレストン戦後には、その週のイングランド2部ベストイレブンに選ばれた。
ところが、である。4試合勝利のなかった12月下旬、転機が訪れる。チームがフォーメーションを4-2-3-1から3-4-2-1に変更。守備時に5バックに変形することで「守備を安定させる」(カーター記者)狙いがあったというが、ここから平河はベンチスタートの試合が増えた。
24歳のアタッカーが持ち味を最も活かせるのは「右ウイング」である。カーター記者は「新布陣でユウの強みを最大限に活かせるポジションがなくなった」と言い、次のように説明する。
「現時点でユウのポジションは、3-4-2-1の攻撃的MF(日本で言うところのシャドー)と、右のウイングバック。右ウイングバックについては、守備時に最終ラインに入ってサイドバックのように守備をこなす必要があり、攻撃色の強いユウには少し厳しいように見える。中央寄りでプレーする攻撃的ミッドフィルダーも、タッチライン際からの仕掛けを得意とする彼の長所を最大限に活かせない。チームは好調を維持しているだけに、リアム・マニング監督は3-4-2-1の新布陣でしばらく挑みそうだ。監督としてはユウを起用したいが、彼を起用しづらいジレンマに陥っている」
ただ平河本人は、こうした変化も前向きに捉えている。新布陣ではシャドーでプレーすることが多いと言い、チームの布陣変更について次のように話した。
「町田でも(山梨学院)大学でも、ウイングとサイドハーフでずっとやってきた。だけど今は、シャドーで使われることが多い。基本的にはシャドーかウイングバックですけど、監督はシャドーを1番に考えてくれているようです。
シャドーは自分のキャリアで初めてのポジションで、なかなか難しい。だけど、それを言い訳にしたら次に行けない。日本のA代表も、策として3-4-2-1を持ってます。システムが変わったから試合に出られないようでは、どこにいっても行き詰まってしまう。違うポジションでも、違う良さを出せる選手になりたい。
頭の中でそう整理していますね。新布陣になって2~3か月が経ち、自分もだいぶ慣れてきた。練習でもうまく自分の良さを出せている。1個抜け出せば、状況も変わると思います」
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「現時点でユウのポジションは、3-4-2-1の攻撃的MF(日本で言うところのシャドー)と、右のウイングバック。右ウイングバックについては、守備時に最終ラインに入ってサイドバックのように守備をこなす必要があり、攻撃色の強いユウには少し厳しいように見える。中央寄りでプレーする攻撃的ミッドフィルダーも、タッチライン際からの仕掛けを得意とする彼の長所を最大限に活かせない。チームは好調を維持しているだけに、リアム・マニング監督は3-4-2-1の新布陣でしばらく挑みそうだ。監督としてはユウを起用したいが、彼を起用しづらいジレンマに陥っている」
ただ平河本人は、こうした変化も前向きに捉えている。新布陣ではシャドーでプレーすることが多いと言い、チームの布陣変更について次のように話した。
「町田でも(山梨学院)大学でも、ウイングとサイドハーフでずっとやってきた。だけど今は、シャドーで使われることが多い。基本的にはシャドーかウイングバックですけど、監督はシャドーを1番に考えてくれているようです。
シャドーは自分のキャリアで初めてのポジションで、なかなか難しい。だけど、それを言い訳にしたら次に行けない。日本のA代表も、策として3-4-2-1を持ってます。システムが変わったから試合に出られないようでは、どこにいっても行き詰まってしまう。違うポジションでも、違う良さを出せる選手になりたい。
頭の中でそう整理していますね。新布陣になって2~3か月が経ち、自分もだいぶ慣れてきた。練習でもうまく自分の良さを出せている。1個抜け出せば、状況も変わると思います」
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