【EURO】イタリア戦勝利の鍵を握る“ピッチの魔術師”イニエスタを、メディアが、指導者が、チームメイトが大絶賛!

2016年06月27日 ワールドサッカーダイジェスト編集部

スペイン国内の複数のメディアが称賛のコメントを寄せる

今大会のイニエスタは、攻撃のスイッチを入れる本来の役割以外に、司令塔やチャンスメーカーとしての顔も見せる。(C)Getty Images

 グループステージの最終戦でクロアチアに逆転負けを喫し、グループDの2位で決勝トーナメントに駒を進めたスペイン。ベスト16でいきなりイタリアと対戦することになった前回王者は、この難関を突破できるのか。
 
 イタリア戦勝利の鍵を握るのは、スペインの流れるようなパスフットボールを司る小柄な司令塔、アンドレス・イニエスタだ。グループステージで見せたプレーはまさに異次元のそれで、実際、チェコ戦とトルコ戦ではマン・オブ・ザ・マッチに選ばれている。
 
 そしてスペインではいま、そんな天才を称える声が後を絶たない。
 
 スペインのラジオ局、カデナ・セルの人気スポーツ番組『カルセル・デポルティボ』のディレクター、ヘスス・ガジェゴ氏は次のように語る。
 
「アンドレス(イニエスタ)は前線のかき回し役から、チームのオーケストラへと変貌を遂げた。豊富な経験に裏付けられた影響力を駆使し、みずからリーダーとしての自覚を持って攻撃を牽引している」
 
「それでいて生来の謙虚さ、冷静さ、素直さを失っていない。ゴールへ向かうすべてのルートを阻止するのが、近年のスペイン対策の定石になっていて、今大会も例外ではない。そんな中でイニエスタの"千里眼"は、ゴール前の交通渋滞を解消する唯一最良の手段となっている」
 
 スペインのスポーツ紙『アス』のハビエル・ゴメス・マタジャナス記者の見解はこうだ。
 
「イニエスタのプレーは他のチームメイトにポジティブな影響を及ぼし、チーム全体のクオリティーを向上させる」
 
「一瞬時間が止まったのでは、と勘違いするようなボールタッチをはじめ、彼のプレーの一つひとつを観ていると、まるで子供を相手にプレーしているような超越的な錯覚を覚えるんだ」
 
「プレーが華麗なだけに留まらず、つねにチームにプラスの要素をもたらせるのが、イニエスタの真骨頂と言えるだろう」
 
 先のふたりとはまた違った表現でスペイン代表の背番号6を褒めちぎったのは、一般紙『エル・パイス』のホセ・サマノ記者だ。
 
「今大会のイニエスタは、いつもの"イニエスタ役"をこなしているだけでなく、チームの司令塔としての"シャビ役"と、蜂の一刺しのごとき鋭いパスで味方のゴールチャンスを演出する"メッシ役"もこなしている」

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