【リオ五輪代表】手倉森監督からの“愛の檄”に静かに燃える中島翔哉。「何番でも活躍すれば変わらない」

2016年06月24日 小田智史(サッカーダイジェスト)

「自分だけにメッセージがあったのは、五輪で力を必要としてくれているからだと思う」

中島は16節の新潟戦で開幕戦以来となるJ1出場。同じU-23日本代表の鈴木武蔵(19番)や松原健(27番)とも対峙した。 (C)J.LEAGUE PHOTOS

 6月20日に行なわれたキリンチャレンジカップ2016(対U-23南アフリカ代表/6月29日19時30分キックオフ)のメンバー発表会見でのこと。右膝内側側副靭帯損傷で2か月ぶりの代表招集となった中島翔哉に、最終予選時の「10番」ではなく「13番」を与えた理由を問われた手倉森誠監督は、今回の選択に込めた想いをこう語った。
 
「10番に戻ったら、完全復帰かと皆さんも思うじゃないですか。まだここに来るまでに、この間の節(18日の16節・新潟戦)で15分しか出ていない選手をいきなり元に戻すわけにはいかないなと(笑)。彼が欠けていた分、矢島(慎也)が10番を背負って、ガーナ戦でもトゥーロン(国際大会)でもいい仕事をしてくれている。今の時点では、時系列から言っても矢島が10番だなと。10番に戻す力を、彼にはこの試合で表現してくれればなと思います」
 
 言うなれば、「自分の力で10番を取り戻してみろ」という 指揮官からの"愛の檄"だろうか。チーム発足からエースナンバーを託され、最も多くのゴールを重ねてきた中島は、常々「背番号はあまり意識していない」と話しつつも、「チームの立ち上げ当初からずっとつけさせてもらっているので、日本の10番としてオリンピックに出たい気持ちは強い」と、リオ五輪に関しては"こだわり"を見せている。メンバー選考とともに、背番号の行方も注目を集めるが、それらがプレッシャーになることはないという。
 
「何番でも活躍すれば変わりません。でも、(手倉森監督から)自分ひとりだけにメッセージがあったのは、期待してもらっているからだろうし、オリンピックで僕の力を必要としてくれているからだと思います。それは自分としてはプラスなこと。いつも通りサッカーを楽しんで、良いプレーをして、日本が勝てるようにしたい」

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