秋葉忠宏監督が「大畑どうだった?」と逆質問。清水に加入内定の法政大MFの成長譚。攻守で“プラス1”をもたらせる存在に

2025年03月01日 安藤隆人

矢板中央高を選んだ理由は?

清水に加入内定の大畑。攻守の両局面でハードワークし、違いを生み出せる選手だ。写真:安藤隆人

 デンソーカップチャレンジ静岡大会本戦開幕の6日前に、関東選抜BのMF大畑凜生(法政大)の清水エスパルス加入内定が発表された。

 大畑は小学校、中学校とサッカーをするかたわら、かつて上田綺世も所属していたMalva FCで2歳からフットサルに打ち込んでいた。幼い頃からボールコントロールを身に付け、そこで「中学時代は上田選手の話をよくしてもらって、『フィジカルベースや跳躍力が似ている』と言われていました」と、当時、法政大で活躍していたストライカーに大きな刺激を受けていた。

 この話を受けて、大畑が意識するようになったのはフィジカルだった。これまではボールコントロールや相手の逆を突くプレーに魅了されて、そればかりを磨いていたが、身体の使い方や活かし方が上手くなれば、もっと怖い選手になれるのではないかと考えるようになっていった。

「フットサルでアラ(サイド)とピヴォ(FW)をやっていたのですが、アラだったら常に目の前に相手がいる状態でプレーをしないといけないですし、ピヴォだったら常に後ろに2枚いるので、背後のどちらから相手が来るのかを常に考えて感じながらプレーしないといけません。常に相手がすぐそばにいるプレッシャーのなか、足もとだけではなく、腰や胸元にライナーや浮き球のボールも来ます。

 そのなかでいかに相手をロックしながらピタリとボールを収めて、コントロールして、剥がしていくか。それをサッカーに置き換えると、フィジカルコンタクトが加わって、攻守において球際の激しさが生まれます。フィジカルを磨いて当たり負けしない、ハードワークできる選手になったら、もっと技術を活かせると思うようになりました」
 
 その思考が進路にも大きく影響した。高校選手権の憧れとフィジカルや守備の強度を鍛えられる矢板中央高に入学した。

「自分とプレースタイルが違うサッカーなのは分かっていました。でも、矢板中央なら必ず守備力やフィジカルが身に付いて、幼い頃から磨いてきた攻撃力の幅が増える確信はありました」

 その選択は間違っていなかった。フィジカルベースがさらに向上し、malva FCで上田綺世を真似していた身体の使い方などが磨かれた。

 さらにポジションもFWからサイドハーフ、ボランチ、トップ下と中盤を任され、2年生になると攻守のリンクマンをしながら、ラストパスも出せるボランチとして頭角を現した。2年次の高校選手権では全試合に出場してベスト4に輝いた。

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