FIFA女子ランク1位を衝撃のハイプレスで機能停止させたなでしこジャパン。長谷川唯と籾木結花の好連係も光ったアメリカ戦で躍動感溢れるパフォーマンス【コラム】

2025年02月27日 サッカーダイジェストTV編集部

SheBelieves Cupで初優勝

喜びを分かち合う籾木(左)と長谷川。(C)Getty Images

 2025年2月27日(現地時間)に開催されたSheBelieves Cupでなでしこジャパンがアメリカ代表と対戦。引き分け以上で初優勝となる一戦でなでしこジャパンは2-1と逃げ切り、FIFA女子ランク1位で同大会5連覇中のアメリカを13年ぶり(2012年のアルガルベカップ以来)に破った。

 衝撃だったのは開始直後のハイプレス。アメリカの出鼻を挫き、彼女たちを機能停止させた意味でとても効果的で、そのおかげでいきなり先制点を決めることができた。2分、長谷川唯のスルーパスに反応した籾木結花が身体を巧みに反転させて左足で蹴り込むわけだが、このチャンスを作れたのもハイプレスがあったからこそだ。

 貴重なゴールを奪った籾木は、その後も長谷川との好連係でアメリカの守備陣に冷や汗をかかせた。このふたりを軸に相手のサイドバックとセンターバックの間のスペースを狙う攻撃がハマるシーンも複数あり、それによってなでしこジャパンは躍動感溢れるパフォーマンスを披露しているように映った。
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 1-1に追いつかれてからアメリカに主導権を握られる時間帯もあったが、35分過ぎからペースを取り戻したなでしこジャパンは50分に長谷川のFKから最後は古賀塔子が詰めたゴールで再び勝ち越した。明らかにディフェンシブだったパリ五輪・アメリカ戦とは違って、今回はどちらかと言えばオフェンシブに振る舞う。アメリカのパワーに技術で対抗する彼女たちの姿は頼もしかった。

 なかでも、丁寧にパスを繋ぎつつ、敵最終ラインの間または裏のスペースを突く攻撃が印象的で、それはニルス・ニールセン体制下の"カラー"になる可能性はある。

 アメリカ戦の分岐点を挙げるなら、相手の勢いを丸呑みしたハイプレスだろう。そのタイミングで先制点をマークできたのも大きかった。ただ、この勝利によってアメリカの闘志に火を付けたのもまた事実。今後、国際舞台でこの強国と戦う際はより警戒が必要だろう。

文●白鳥和洋(サッカーダイジェストTV編集長)

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