“都落ち”から1年 ナニが「再ステップアップ」のバレンシア移籍へ

2016年06月21日 ジャンルカ・ディ・マルツィオ

トルコで健在ぶりを示し、複数のビッグクラブからオファー。

現在はポルトガル代表としてEUROを戦っているナニ。バレンシア移籍が合意に達した。 (C) Getty Images

 ポルトガル代表としてEUROを戦うナニのバレンシア移籍が確実となった。
 
 バレンシアは、インテルなども興味を示した争奪戦に参入すると素早く交渉を進め、短期間で実質的な合意を手に入れた。今後数日中には詳細の詰めを経て契約が本決まりになるはずだ。バレンシアの優先交渉権は6月22日で切れるが、ピーター・リム会長と新任のパコ・アジェスタラン監督はそれまでに決着をつけるだろう。
 
 スポルティング・リスボンで育ち、マンチェスター・ユナイテッドでキャリアを築いたナニは、古巣スポルティングへの1年間のレンタル移籍を経て、15年夏にフェネルバフチェへ完全移籍。15-16シーズンは公式戦通算47試合に出場して12得点・13アシストと健在ぶりを示し、複数のビッグクラブが興味を示していた。
 
 攻撃志向が強いリーガ・エスパニョーラは、ドリブル突破を最大の武器とするナニのプレースタイルに最もマッチした舞台だ。彼がインテルよりもバレンシアを選んだのも不思議ではない。ナニの新しいキャリアはスペインで始まる。
 
文:ジャンルカ・ディ・マルツィオ
翻訳:片野道郎
 
※当コラムではディ・マルツィオ氏のオフィシャルサイトにも掲載されていない『サッカーダイジェストWEB』だけの独占記事をお届けします。
 
【著者プロフィール】
Gianluca DI MARZIO(ジャンルカ・ディ・マルツィオ)/1974年3月28日、ナポリ近郊の町に生まれる。パドバ大学在学中の94年に地元のTV局でキャリアをスタートし、2004年から『スカイ・イタリア』に所属する。元プロ監督で現コメンテーターの父ジャンニを通して得た人脈を活かして幅広いネットワークを築き、「移籍マーケットの専門記者」という独自のフィールドを開拓。この分野ではイタリアの第一人者で、2013年1月にグアルディオラのバイエルン入りをスクープしてからは、他の欧州諸国でも注目を集めている。
 
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