現代表の戦力値は歴代何位? スペイン代表のベストチーム7選

2016年06月17日 ワールドサッカーダイジェスト編集部

若き実力者たちが存在感を高め、かつての強さを取り戻す。

2年前のワールドカップではまだ戦力になりきれていなかった若手が力をつけ、今回のEUROでも優勝候補の一角に。(c)Getty Images

 前人未踏の大会3連覇に挑むスペイン代表。初戦は、ゴール前に"バスを置く"チェコに手を焼きながらも、87分のピケのゴールで勝点3をゲット。まずまずの好スタートを切った。ベテランと若手がうまく融合した現代表の戦力は、過去のチームと比べて勝っているのか。60年以降のメジャートーナメントに参戦した歴代のスペイン代表と比較してみた。

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歴代7位
1986年ワールドカップ
(戦績:ベスト8)

主要メンバー
GK:スビサレータ
DF:トマース、カマーチョ、ガジェゴ、ゴイコエチェア、マセダ、チェンド
MF:ミチェル、V・ムニョス、カルデレ、J・アルベルト、フランシスコ、セニョール
FW:ブトラゲーニョ、サリーナス、セティエン、オラヤ、リンコン
監督:ミゲル・ムニョス

 この時代はまだフリア(情熱)が全盛の時代で、ビクトール・ムニョスやカマーチョら闘争心とフィジカルを持ち味とするような選手が多かった。ただ、この86年W杯では、ブトラゲーニョやミチェルといったテクニシャンも存在感を発揮。スペイン代表史上、スペクタクルとフリアがこれほど高次元で融合したチームはなかった。もっとも国民に愛されたチームのひとつだ。


歴代6位
2002年ワールドカップ
(戦績:ベスト8)

主要メンバー
GK:カシージャス
DF:プジョール、イエロ、エルゲラ、ナダル、ファンフラン、クーロ・トーレス
MF:L・エンリケ、バレロン、バラハ、デ・ペドロ、シャビ、ホアキン、メンディエタ
FW:ラウール、モリエンテス、トリスタン、ルケ
監督:カマーチョ

 ホアキンやプジョールが台頭し、ラウール、モリエンテス、バレロンらを中心とした中堅組が充実。さらにはGKカシージャスの成長で、名手スビサレータの引退後、長くスペインの泣き所と言われていたGK問題にようやくケリが付いた大会としても記憶されている。グループリーグ3連勝と鬼門のベスト8突破が期待されたものの、ホスト国の韓国によって夢は砕かれた。


歴代5位
1994年ワールドカップ
(戦績:ベスト8)

主要メンバー
GK:スビサレータ、カニサレス
DF:アルコルタ、ナダル、アベラルド
MF:フェレール、イエロ、グアルディオラ、セルジ、ゲレーロ、バケーロ
FW:ゴイコエチェア、サリーナス、L・エンリケ、ベギリスタイン
監督:クレメンテ

 長身のCFを1トップに配し、ストッパータイプの選手をボランチに置くのが、94年W杯を率いたクレメンテ監督のセオリーだった。バケーロ、ゲレーロ、グアルディオラといったテクニシャンも一応は招集するが、結局のところはイエロやナダル、アルコルタといった守備者を中盤の底に置いた。タレントを擁していながらも無骨なスタイルに固執し、失敗を繰り返した。


歴代4位
☆2016年EURO

主要メンバー
GK:デ・ヘア、カシージャス
DF:ピケ、S・ラモス、ジョルディ、ファンフラン、アスピリクエタ、バルトラ
MF:イニエスタ、ブスケッツ、セスク、チアゴ、コケ、シルバ
FW:モラタ、ペドロ、ノリート、アドゥリス
監督:デル・ボスケ

 登録23人の中でメジャー大会3連覇を経験しているのは、いまや5人(イニエスタ、セスク、シルバ、カシージャス、S・ラモス)のみ。着実に世代交代が進むチームでは、モラタ、コケ、チアゴ、デ・ヘアら若き実力者たちがその存在感を高めている。14年W杯の大失敗を経てふたたび以前の強さを取り戻せたのは、こうした戦力の底上げが各ポジションで行われてきたからこそだ。

※ワールドサッカーダイジェスト2014.02.20号より加筆・修正
 

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