次世代のアスレティックトレーナーを支援する「SOCCER MEDICAL CAMP 2024」開催レポートVol.2

2024年12月06日 西森彰

男女の各代表で活動してきた日本サッカー界のトップトレーナーたちが、テーピング技術を3時間に渡って手ほどき。受講生はテープの巻き方やルートなどを試行錯誤しながら実践した。写真:梅月智史(サッカーダイジェスト写真部)

 「SOCCER MEDICAL CAMP」はJFAソーシャルバリューパートナーであるニチバン株式会社と公益財団法人日本サッカー協会の共催で2019年にスタートした次世代アスレティックトレーナー育成プロジェクトです。ここでは7月14日からの「SOCCER MEDICAL CAMP 2024」の様子を3回に渡ってレポートします。

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 SOCCER MEDICAL CAMP 2024は9月22日に3日目を迎えました。まずは、膝の外傷や筋損傷について、武冨修治先生の講義を受けました。

 昼休憩を挟んで、ニチバン製品開発部の中村健マネジャーが、同社製品に対するこだわりについて語りました。納得のいく品質に達するまで何度でもテストを繰り返す姿勢が紹介されました。その後、同社のテーピングを使った実技講習が行なわれ、基本的な巻き方から代表選手用の特別な巻き方まで、代表チームのトレーナーが直接指導し、受講生たちはテーピング技術を習得しました。

 3日目の最終講義では、石井健太郎トレーナーが、アメリカ男子代表での活動経験をもとに日本との共通点や相違点について語りました。

 10月19日の4日目は、影山雅永技術委員長による、アスレティックトレーナー(AT)に求められる役割に関する講義からスタートしました。

 福島理文先生からは、スポーツ救命に関する知識の講義があり、前半では脳振盪や熱中症の予防と発症時の対応、後半ではAEDやバックボードを使った救命措置を実習しました。

 JFA審判専任アスレティックトレーナーである堀口恵一さんは、選手と同様のレベルで準備を行なうプロフェッショナルレフェリーの姿を説明しました。国内外のクラブで働いた栗林史浩トレーナーは、日本では幅広い知識が求められ、海外では専門性が重視されるという違いについて話しました。

 残す講義も最終日の11月10日(日)のみとなります。
 

次ページ3日目、4日目の講義の概要説明と講師の紹介

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