【日産・三菱自動車問題】三菱のグループ企業が浦和の株を買い取りか

2016年06月10日 塚越 始(サッカーダイジェスト)

問題が起きてから約1か月が経ったが――。

ACL用ユニホームの胸に入った三菱マークは、来季消えることになるのか? 写真:サッカーダイジェスト

 Jリーグは6月9日に臨時理事会を開き、「日産・三菱自動車問題」で揺れる浦和レッズがJリーグ規約に抵触するのではないかという問題について、村井満チェアマンが見解を示した。
 
 大きく以下の2点が、具体的に示された。▽現状では三菱自動車が日産傘下に加わっていないため、浦和が活動するうえでの支障はない▽ただし今後、三菱自動車が日産の関連会社と位置付けられた場合に備え、浦和は資本政策の努力をしなければならない――。
 
 つまり、「三菱自動車が浦和の株式約51%(8100万円相当)をこのまま保有するのは問題になる」ということ。5月12日に日産と三菱自動車の業務提携が発表されてから約1か月が経ったが、今回の村井チェアマンの発表は、当初懸念されていた問題を改めて"整理"した内容と言えた。

 カルロス・ゴーン氏率いる日産自動車が、不正燃費問題で揺れる三菱自動車の株34%を2370億円で取得し、資本提携するという電光石火の発表まで持ち込んだ。日産が本気になれば、疵を持った三菱自動車など瞬く間に呑み込んでしまう――という経済の"パワープレー"を見せつけられた。

 その後、Jリーグは専門家から意見を聞くとともに、アジアサッカー連盟などと確認作業を進め、今回の発表に至った。

 
 

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