「キル・ユー、キル・ユーって…」3戦5発と絶好調のNEC小川航基、インドネシア代表僚友からの“謎の挑発”にも鮮やかな切り返し!「対戦するのが楽しみです」【現地発】

2024年11月10日 中田徹

天性の嗅覚でまたしても“CKからゴール”

コンディションの良さを窺わせる小川。代表遠征でもゴールを決め込むか。(C)Getty Images

 日本代表ストライカー、小川航基が11月9日の対RKCで先制ゴールを決めて、NECを3-0の勝利に導いた。68分、FWビト・ファン・クローイが蹴った左CKをニアポストで右SBペレイラがヘッドで流すと、ファーポストに走り込んだ小川がスライディングしながらゴールネットの天井にシュートを突き刺した。これで小川は今季、オランダリーグで5得点目だ。
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「あそこに転がってくる気がした。あれはラッキーではなく、自分でけっこう考えている」

 現在、NECのCKのキッカーを務めるのは主にビト・ファン・クローイ。夏の移籍市場が閉まった1か月後に加入したアタッカーだ。

「練習でもビトはニアポストに蹴っているが、そこで跳ね返されていることがある。ファーポストに蹴りたそうにしているけれど、ニアに引っかかっちゃうことがあった。だからあのときは逆に『ニアで誰かがボールをすらすんじゃないか』という考えがあって、"すらす系"のボールを予測してファーにいました」

 つまり一見、練習で作り込まれたようなゴールだったが、実際には小川のゴール前の嗅覚によって生まれたゴールだった。

 誰がニアポストに入っていくか、誰がファーポストで待ち構えるか。当然のことながらNECにもそういったCKの約束事があるが、そのなかで小川は「僕は自由に動いてますね。自分の好きなところに動いています。たまにデザインされたCKもあるけれど、俺が決めてるときはデザインしてないときが多いです」と言う。もしかして10月10日、敵地のサウジアラビア戦で伊東純也のCKをヘッドで仕留めたゴールも、感覚で決めたものだったのだろうか。

「特に(デザイン)してないです」
 
 小川はオランダで決めた全23ゴールのうち、昨季は5ゴール、今季は2ゴール、合計7つのゴールをCKから決めている。すっかり彼は『CKからゴールを決めるスペシャリスト』だ。

「そうですね(笑)。意外とキッカーの特性やその日のフィーリングを考えているんです。得点を取るところで"味方を知る"というところを大事にしています」

 敵を研究するのではなく、味方のことを知ることがゴールに繋がるということか。

「そうですね。もちろん『こっちに来そうだな』と思ってもまったく外れてしまうときもある。ただ今日はCKからけっこう(チャンスが)あったので、好きなように動かさせてもらっています」

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