【湘南】キング・ベルも踊った! 待望のホーム初勝利で、感動的な全選手ラインダンス

2016年05月30日 塚越 始(サッカーダイジェスト)

名古屋相手に端戸仁が移籍後初ゴール、10番・菊池大介が決勝弾。今季8試合目で、ホーム初勝利を掴む。

試合後は全選手が一列になって歓喜のダンスを披露。サポーターとともに喜びを分かち合った。(C)J.LEAGUE PHOTOS

 
 湘南がJ1・14節の名古屋戦で2-1の勝利を収め、今季BMWスタジアムで8試合目にして、ようやくホーム初勝利を挙げた。試合後にはゴール裏をベルマーレグリーンで染めたサポーターとともに、全選手が歓喜のラインダンスを踊って喜びを分かち合った。
 
 試合は立ち上がりから湘南のプレッシングが冴えわたり主導権を握る。41分には攻撃参加した島村毅のシュートのこぼれ球を、端戸仁が押し込み移籍後初ゴールを決める。
 
 56分には、先発に大抜擢された神谷優太が判断ミスからボールを奪われてしまい、イ・スンヒに同点ゴールを決められてしまう。
 
 それでもこの日の湘南は、全体来に足を止めることなく、相手のボールサイドにしっかり寄せる守備を貫いて、リズムを崩さない。その流れのなか、81分、下田北斗の左足からの逆サイドに振るクロスに、飛び込んだ菊池大介が合わせて2-1と勝ち越し! しかも、昨季まで湘南に在籍した古林将太のマークを振り切っての会心の一撃だった。
 
 最後は坪井慶介らを投入して、名古屋のパワープレーを振り切り試合終了。勝点を11に伸ばし、暫定ながら最下位を脱出して16位に浮上(ただし、17位鳥栖、18位福岡は1試合少ない)。15位の新潟と勝点で並んだ。
 
 試合後は戦い終えたばかりの選手に、ベンチの選手、スタンドで観戦していた選手、そしてマスコットキャラのキング・ベル一世も加わって、全員でゴール裏へあいさつ。全選手揃って歓喜のラインダンスを踊り、サポーターともに"待望の1勝"を掴んだ喜びを分かち合った。
 
 スーツ姿とユニホーム姿の選手が抱き合い、堅い握手をかわす光景は感動的でさえあった。5月29日が、苦しみ抜いて辿り着いた、特別な日であることを物語っていた。
 
 前節の仙台戦ではホーム7連敗を喫し、スタンドからはブーイングが鳴り響いた。そのサポーターの"真意"について曹貴裁監督がサポーターと話し合いをするなかで、罵声が飛んで、一触即発の事態をも招いた。そういった背景もまた、"一体感"や"歓喜"をより強める一因となった。
 
 曹監督は次のように名古屋戦後に語った。
 

次ページ移籍後初ゴールの端戸は「まだ1勝なので浮かれすぎず、連勝を狙っていきたい」。

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