【バイタルエリアの仕事人】vol.44 藤尾翔太|J1初挑戦で優勝争い。“シンプル”を突き詰める、町田の好調は「妥当な結果」

2024年09月29日 手塚集斗(サッカーダイジェストWeb編集部)

「セフンとの連係も良くなってきている」

町田FW藤尾のサッカー観に迫る。(C)SOCCER DIGEST

 攻守の重要局面となる「バイタルエリア」で輝く選手たちのサッカー観に迫る連載インタビューシリーズ「バイタルエリアの仕事人」。第44回は、FC町田ゼルビアのFW藤尾翔太だ。

 2020年にセレッソ大阪でプロデビューを果たし、その後は水戸ホーリーホックや徳島ヴォルティスへの期限付き移籍を経て、昨年、レンタルで加入した町田でJ2初優勝とJ1初昇格に貢献。そして、今季は完全移籍で町田に加わり、J1で上位を走るチームを最前線で引っ張っている。

 そんな23歳のストライカーが語る"バイタルエリア"とは――。

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 バイタルエリアはゴールに直結する場所。センターバックとボランチの間の場所なので、フォワードにとっては、そこで前を向けると得点に向けて優位に立てるイメージです。

 そのエリアで自分に求められているのは、今の町田のサッカーで言うと、(オ・)セフンがヘディングで競ったこぼれ球を拾うこと。セカンドボールを拾って、素早くゴールに繋げるプレーを一番に考えています。

 最近はセフンとの距離感も良く、連係も良くなってきていると感じます。お互いの長所を向こうも分かっているし、僕も分かっているので、時間をかけていくことで、よりやりやすさが増してきている印象がある。背後に抜けて、スペースを空けるプレーなど、セフンとの連係で僕たちの優位なスペースを作っていくのは常に意識はしています。

 監督からは、自分はどちらかというと、バイタルエリアで受けてドリブルしてシュート、というプレーヤーではないので、セフン周りのセカンドボールを拾うことと、拾ったらすぐに展開してゴール前のポジションを取りに行け、というのは意識的に言われていることです。

 あとフォワードにとって大切なのは、相手の分析。試合の3日前から、対戦するチームのディフェンダーのボールの持ち方や利き足、どっちのセンターバックにプレスかければ、はめやすいかなど、あらかじめ情報を入れて臨むのも大切にしています。
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