「これ以上悪くなることはないほどひどい」不調のソシエダを番記者が酷評。久保建英のパフォーマンスにも苦言「エースとして寂しすぎる」【現地発】

2024年09月07日 ミケル・レカルデ

枠内シュート0本という散々な内容

ヘタフェ戦では頼みの久保も精彩を欠いた。(C)Getty Images

 セビージャには特別な色があると言われる。確かに一生に一度は訪れる価値がある魅力溢れる素晴らしい街だ。

 ヘタフェはまた、サッカーに関して特別な色を持っている。試合はいつも見るのが耐え難い拮抗した展開に終始し、プレーイングタイムが短く、ファウルや両チームの選手間の絶え間ない衝突による中断が頻繁に起こる。

 加えて、ピッチの状態が良くないことも少なくなかった。レアル・ソシエダのようにパスワークを持ち味とするチームが乗り込んだ時は、水をほとんど撒かず、芝を長いままにするのが常套手段だった。

 しかし今回は違った。ソシエダのプレーがそうしたいつものエクスキューズを探すのが馬鹿らしくなるほどひどかったからだ。枠内シュート0本という散々な内容で、スコアレスドローで試合が終わった後、相手のGKが誰だったのかスタッツを確認しなければならなかった。苦手にしているスタジアムであることは認めるが、何事にも限界がある。
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 タケ・クボ(久保建英)のパフォーマンスもまたひどかった。敵将のホセ・ボルダラスもこの日ばかりはかつての愛弟子に誇りに感じることはなかったはずだ。

「僕にとってボルダラスはとても重要な存在だった。強烈なパーソナリティの持ち主だった。とても良い関係を築くことができた。優秀なプレーヤーになりたければ、足を入れろとよく言われた。下半身を鍛えて、ジムに足繫く通えということだった」

「(マルク)ククレジャや(カルレス)アレニャと話をする時、いつも同じ質問をし合う。今も足を入れているかってね。僕は常に意識してやってきた。そしてそのことはとても役に立っている」

 これらの発言からも、タケにとって半年間のヘタフェでの生活が有意義だったことは伺えるが、この一戦では足を入れるシーンも皆無に近かった。さらに判断ミスを犯し、少しの危険を生み出すこともなかった。もちろんソシエダは当然その影響を被り、ひどく苦しんだ。

ソシエダにとってアウェーのヘタフェ戦は毎年、チームの状態をはかる試金石となる試合となっていた。それがこの出来だ。確かに今シーズンは移籍市場がクローズしたばかりで、訪問時期が早かった。

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