モンスターのような跳躍力も健在
開幕に向けて順調な仕上がりを見せる上田。PSV戦は途中出場も、限られたプレータイムで存在感を示した。(C)Getty Images
現地8月4日、4-4からのPK戦という激闘の末、フェイエノールトがPSVを下し、5度目のヨハン・クライフ・スハールを獲得した。2番目のPKキッカー役として成功させた上田綺世は、一目散に殊勲のGKベーレンロイターの元に駆け寄り喜びを爆発させた。
69分、ヒメネスに代わってストライカーを務めた上田は、3-3で迎えた72分、ミランボのゴールをアシストした。FKでキッカーのステングスが敵の意表を突いて中に蹴らず、左にポジションを取ったDFハンチュコにボールを渡すと、低く鋭いクロスが右ポケットにいた上田に通った。これを上田は鋭角に戻し、ミランボの右45度から決めたゴールをお膳立てした。
今から1年前、クラブ史上最高900万ユーロ(推定)の鳴り物入りでサークル・ブルージュからフェイエノールトに移籍した上田は、なかなか真価を発揮できなかった。しかし、シーズン終盤の4試合で3ゴール・2アシストを記録し、5月のクラブMVPに選出され、新シーズンへの期待を高めた。
昨季最終戦、対エクセルシオール戦(4-0)で1アシストを記録してシーズンを締めくくった上田は、こう語った。
「シーズンを通じてチームに貢献できたかというと、ほぼゼロに近かったと僕は思っている。だけど僕が今シーズン(23-24シーズン)、何もしてなかったわけではない。自分の幅を広げてパフォーマンスを上げるために、色々と取り組んできました。自分の成長をいち早く、(プレーとして)表現しないといけない――。そうすごく思ってました」
【画像】トップリーグに続々参戦!2024年夏に海外で新天地を求めたサムライたち
69分、ヒメネスに代わってストライカーを務めた上田は、3-3で迎えた72分、ミランボのゴールをアシストした。FKでキッカーのステングスが敵の意表を突いて中に蹴らず、左にポジションを取ったDFハンチュコにボールを渡すと、低く鋭いクロスが右ポケットにいた上田に通った。これを上田は鋭角に戻し、ミランボの右45度から決めたゴールをお膳立てした。
今から1年前、クラブ史上最高900万ユーロ(推定)の鳴り物入りでサークル・ブルージュからフェイエノールトに移籍した上田は、なかなか真価を発揮できなかった。しかし、シーズン終盤の4試合で3ゴール・2アシストを記録し、5月のクラブMVPに選出され、新シーズンへの期待を高めた。
昨季最終戦、対エクセルシオール戦(4-0)で1アシストを記録してシーズンを締めくくった上田は、こう語った。
「シーズンを通じてチームに貢献できたかというと、ほぼゼロに近かったと僕は思っている。だけど僕が今シーズン(23-24シーズン)、何もしてなかったわけではない。自分の幅を広げてパフォーマンスを上げるために、色々と取り組んできました。自分の成長をいち早く、(プレーとして)表現しないといけない――。そうすごく思ってました」
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今回のPSV戦では21分間の出場に留まった上田は、ピッチ上でその成長を表現した。
センターバックを背負いながらのポストプレー、中盤に落ちてボールを受けてから自身を追い越していく味方への縦パス、GKやDFからのロングフィードのターゲットなど、オランダリーグのストライカーらしくチームメイトを楽にするプレーを随所に発揮した。
もちろん、モンスターのような跳躍力も健在。滞空時間の長いジャンプでロングボールを胸トラップで正確に落として味方につなげたり、相手DFの肩口より高く飛んでエアバトルに勝ったりした。後者のシーンでは、不可解なイエローカードをもらってしまったが...。
なかでも印象に残ったのが77分、GKベーレンロイターのロングフィードを左サイドライン際に流れて、さばいた場面。おそらくPSVのDFテテとフラミンゴは「上田には逃げ所がなく、ボールを奪うチャンス」と見て、果敢にプレスをかけに行ったのだろう。しかし、上田はかなりの余裕を持ちながらプレスをいなし、押し上げてきた味方にボールを繋いだ。
この試合の上田にミスが無かったわけではない。ステングスのパスが届かなかったシーンでは、呼吸が合わなかったという意味では、出し手(ステングス)と受け手(上田)の両人に改善の余地があった。
しかし、ターンからのワンタッチで相手を抜き去ろうとしてボールを奪われたシーンは、コンマ何秒の差でDFが上回っただけで、アイデアとしては非常に良かった。
センターバックを背負いながらのポストプレー、中盤に落ちてボールを受けてから自身を追い越していく味方への縦パス、GKやDFからのロングフィードのターゲットなど、オランダリーグのストライカーらしくチームメイトを楽にするプレーを随所に発揮した。
もちろん、モンスターのような跳躍力も健在。滞空時間の長いジャンプでロングボールを胸トラップで正確に落として味方につなげたり、相手DFの肩口より高く飛んでエアバトルに勝ったりした。後者のシーンでは、不可解なイエローカードをもらってしまったが...。
なかでも印象に残ったのが77分、GKベーレンロイターのロングフィードを左サイドライン際に流れて、さばいた場面。おそらくPSVのDFテテとフラミンゴは「上田には逃げ所がなく、ボールを奪うチャンス」と見て、果敢にプレスをかけに行ったのだろう。しかし、上田はかなりの余裕を持ちながらプレスをいなし、押し上げてきた味方にボールを繋いだ。
この試合の上田にミスが無かったわけではない。ステングスのパスが届かなかったシーンでは、呼吸が合わなかったという意味では、出し手(ステングス)と受け手(上田)の両人に改善の余地があった。
しかし、ターンからのワンタッチで相手を抜き去ろうとしてボールを奪われたシーンは、コンマ何秒の差でDFが上回っただけで、アイデアとしては非常に良かった。