【J1採点&寸評】G大阪×磐田|G大阪が苦戦しながらもホーム公式戦6試合ぶりの勝利。決勝弾の遠藤は評価に値する

2016年05月14日 小田智史(サッカーダイジェスト)

G大阪――磐田にペースを握られるなか、遠藤がしたたかに決勝弾を決める。

【警告】G大阪=岩下(26分)、遠藤(77分) 磐田=松井(36分)
【退場】なし
【MAN OF THE MATCH】遠藤保仁(G大阪)

【チーム採点・寸評】
G大阪 6
調子が上がらなかったアデミウソンと遠藤にゴールが生まれた点は今後につながる。もっとも、試合を通してはミスが多く、お互いのイメージが合わない場面も散見。吹田スタジアム公式戦6試合ぶりの勝利も課題の残る内容だった。

磐田 5.5
ボール支配率では下回ったが、G大阪の強力な攻撃陣の良さを消し、カウンターを狙う戦術はハマっていた。幸先良く小林のゴールで先制しただけに、自分たちのミスや集中力の欠如から失点しての敗戦に、名波監督も「(勝点)3を取れた試合がゼロになってしまった」と悔やんだ。
 
【G大阪|採点・寸評】
GK
1 東口順昭 5
小林のFKはコースに入っていたが、バウンドの目測を見誤って失点。キックフィードの精度もさほど高くなく、チームメイトに助けられた試合だった。

DF
4 藤春廣輝 6
宇佐美がポジションを変えた際、サイドに生まれるスペースを徹底して活用した。太田に押し込まれる場面はあったものの、決定的な仕事はさせなかった。

5 丹羽大輝 6
岩下とのCBコンビで最後の砦に。35分には山本のミドルシュートに飛び込んで顔面ブロックするなど、泥臭くゴールを守った。
 
8 岩下敬輔 6.5(85分OUT)
新スタジアム初出場。アダイウトンと激しい肉弾戦を繰り広げながら、セットプレーではヘッド2本を放つなど、気迫溢れるプレーを見せた。接触で頭部を痛めた後も85分までプレーを続け、「戦う姿勢は見せられたと思う」。
 
14 米倉恒貴 6
攻撃面では29分にアデミウソンにピンポイントクロスを供給した以外に見せ場はなかったが、アデミウソンの分まで守備で奮闘した。

MF
7 遠藤保仁 6.5
22分、相手CB2枚の間をするすると抜けてGKと1対1を迎えるも、好セーブに遭ってチャンス逸。キレのなさが目に付く場面もあったが、66分の1対1ではしっかり相手の動きを見極めてコースに逆転弾を流し込んだ。吹田スタジアム公式戦6試合ぶりの勝利の立役者となり、「これから巻き返します!」と誓った。

9 アデミウソン 5.5(78分OUT)
守備が緩く、周囲との連係も合わず完全に"浮いた存在"になっていた。しかし、前半終了間際のターン→シュートで同点弾をお見舞い。5試合ぶりのゴールで気持ちも少しは晴れただろうが、58分に決定機を外してしまい、トータルでは及第点を下回る。

15 今野泰幸 6
時には最前線まで、プレッシャーに飛び出してチームを鼓舞。アダイウトンへのクサビへの対応は実に巧みだった。
 
21 井手口陽介 5.5
U-23日本代表のガーナ戦から中1日の強行軍でフル出場。今野とボランチのコンビを組んだが、持ち前のボール奪取や攻守の素早い切り替えはほとんど見られなかった。

FW
29 パトリック 4.5
磐田の周到なオフサイドトラップに苦戦。フラストレーションを溜め、得意のフィジカル勝負に持ち込めない影響でボックス内への侵入も制限されて、パンチ力に欠けた。
 
39 宇佐美貴史 6(83分OUT)
左サイドから流動的にポジションを変えてチャンスメイク。アデミウソンのゴールの起点となった点は評価に値するが、やはりこの男はフィニッシャーとしてのほうが恐い。

交代出場
MF
11 倉田 秋 ―(78分IN)
左サイドハーフに入り、84分にはセカンドボールを拾ってカウンター。得点にはつながらなかったが、スピードと推進力で追加点への意欲を見せた。

MF
25 藤本淳吾 ―(83分IN)
出場時間が短くボールタッチの回数は限られた。その分、フレッシュな状態を活かして精力的にボールホルダーを追いかけ、攻撃をスローダウンさせた。

DF
6 金 正也 ―(85分IN)
守備固めでの起用。89分、スペースに抜け出したアダイウトンに粘り強く並走し、球際でも競り勝ってマイボールに。このワンプレーだけでも起用に応える内容だった。
 
監督
長谷川健太 6
前線の配置を変えて、停滞するムードの払拭を図る。"リアクション"の時間帯が長く、システムや交代起用が的中したわけではないが、選手全員に改めて「戦う姿勢」をすり込んだ部分は意義があった。

【G大阪 2-1 磐田 PHOTO】遠藤がJ1通算99ゴール目となる決勝点でガンバ大阪が勝利

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