【浦和】韓国人選手の「許されない行為」で乱闘寸前に。笑顔の守護神・西川周作が大激怒

2016年05月04日 塚越 始(サッカーダイジェスト)

試合後、浦項の選手が二度ピッチにテーピングのゴミを投げ捨てる。両チームの全選手とスタッフが揉み合い、埼スタは騒然。

浦項選手の行為に西川が激怒。ピッチ上にただならぬ空気が漂う。(C) SOCCER DIGEST

 ACLグループステージ最終節・浦和-浦項戦は、後味の悪い幕切れとなった。
 
 試合終了を告げる主審の笛が鳴った後、倒れ込んでいた浦項の選手が腕に巻いていたテーピングをぐるぐるとはがし取ると、そのままピッチに投げ捨て、整列に加わろうとした。ピッチ上に白い"ゴミ"が散乱したのだ。

【PHOTOギャラリー】浦和 1-1 浦項
 
 それを見た興梠がテーピングを拾うように声を張り上げた。そして浦項のふたりの選手がテーピングを集め、キャプテンを務めたキム・グアンソクに渡す。
 
 ところが、他の選手からなにか声をかけられたキム・グアンソクは、その一旦回収したテーピングを、再びピッチに叩きつけて捨てたのだ。
 
 この行為にGK西川周作が激怒。自らその落ちたゴミを拾い上げ、浦項の選手に持ち帰るように言った。
 
 しかし、浦項の選手たちが西川や浦和の選手たちに詰め寄ったことで、ベンチから両チームのスタッフと選手が飛び出して、センターサークル付近で入り乱れ一発触発の雰囲気に。ズラタンはセルビア国籍のラザルと揉みあいになり、「フェアプレー!」と大声を出す森脇は浦項の複数の選手に囲まれるなど、乱闘寸前となった。
 
 西川は次のように振り返った。
 
「最後はちょっとね……、人としてやってはいけない行為。スタジアムにはたくさんの子どもが観戦に来てくれていて、そういった真似だけは絶対にしてほしくなかった。子を持つ親としてもそういった想いが頭によぎり、ちょっと許せなかった。
 
 良い選手ほど、あんな行為はしない。悔しさはあったと思うが、抑えてほしかった」
 
 普段は絶やさぬ笑みが、西川のトレードマークにもなっている。そんな笑顔の守護神がピッチ上で、おそらくこれほど怒りを露わにしたのは初めてだったのではないだろうか。
 
「自分が拾って持って帰るようにと言った。『ゴミは持ち帰る』のが基本(笑)。自分はいたって冷静だったつもり。
 
 ただ、それをしたのがチームをまとめる役目のキャプテンマークを巻いていた選手だっただけに、なおさら残念で仕方なかった。ただでさえ、海外でも見たことがない光景だったし。埼スタのピッチが汚されるのは、絶対に許せなかった」
 
 淡々と冷静に振り返りつつも、そのマナー違反には毅然と"ノー"を突き付けていた。
 

次ページ森脇も「今回ばかりは『これは違うな』と思って、カッとなった」。

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