【識者推奨|大岩Jのパリ五輪メンバー】前線のベストチョイスは荒木&松木か。OA3枠を守備的なポジションで使うべき根拠とは...

2024年06月28日 白鳥和洋(サッカーダイジェスト)

攻撃よりも守備組織を構築するほうが

白鳥氏が推奨するパリ五輪メンバー。オーバーエイジ3枠は守備的なポジションに使っている。 (C)SOCCER DIGEST

 7月末にパリ・オリンピックが開幕する。4年に一度の大舞台に挑むメンバーはどんな顔ぶれになるか。ここでは、サッカーダイジェストTV編集長の白鳥和洋氏が推奨するU-23日本代表の18人を紹介する。

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 まず断っておきたいのが、予想ではなく"推奨"という点。当てにいくわけではないということだ。ただ、現実離れしすぎると面白くないので、リアルと理想をブレンドした陣容を考えてみたい。

 パリ五輪のグループリーグで日本が戦うのは、パラグアイ(南米予選1位)、マリ(23年のU-23アフリカ選手権で3位)、イスラエル(23年のU-21欧州選手権でベスト4)の3か国。強敵揃いで、3試合とも押し込まれる展開になったとしても不思議はない。

 そう考えると、グループリーグ突破の鍵はディフェンスと見る。ならばオーバーエイジ3枠は守備的なポジションで使うべきとの結論に行き着く。サッカーでは攻撃よりも守備組織を構築するほうが簡単で、となると短期間でチームにフィットさせやすいのはDFかボランチであるというのも、その結論の根拠となる。

 例えばCFの上田綺世(フェイエノールト)をオーバーエイジで呼んだとする。必然的に彼を中心としたチーム作りになるわけだが(そうしなければ呼ぶ意味がない)、そうなった場合に本大会までの短期間で連係を確立できるか疑問。やはり、攻撃陣はU-23アジアカップや6月の海外遠征に参戦した選手で固めるべきだ。
 
 GKは、6月の海外遠征に招集された鈴木彩艶(シント=トロイデン)と小久保玲央ブライアン(ベンフィカ)で問題ない。どちらも才能豊かなタレントだが、一番手はクラブでの出場機会で小久保を上回る鈴木にした。

 システムはU-23アジアカップでもベースだった4-2-3-1で、4バックにオーバーエイジ枠を2つ使いたい。具体的には、CBに冨安健洋(アーセナル)、左サイドバックに伊藤洋輝(バイエルン)を配置できれば理想的だ。守備力に加え、ビルドアップ能力、流れを読むセンスが抜群の冨安は堅守を築くうえで重要な戦力。現実的に招集は難しいとはいえ、いずれにしても彼のような強力なCBをオーバーエイジで呼びたい。

 伊藤は左サイドバックとCBをこなすうえ、正確なロングフィードでカウンターの起点にもなれる。本大会で日本が勝ち上がるためのポイントのひとつが、速攻をどう仕掛けるか。その意味で伊藤のロングフィードは重要なファクターになるはずだ。冨安と同じく招集の可能性は低いものの、彼のポリバレント性、さらにパスセンスは大きな魅力に映る。

 冨安の相棒はセレッソ大阪で主力を張る西尾隆矢で、CBの控えは成長株の高井幸大(川崎フロンターレ)。右サイドバックは柏レイソルでコンスタントに出場している関根大輝をピックアッぴし、左右に対応可能な半田陸(ガンバ大阪)をバックアッパー的な位置付けに。伊藤をCBで起用するなら、半田を左サイドバックに回すこともできる。

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