「ゴール前の感覚とかターン、アタッキングサードでのスムーズさ」に注目! 完全に自信を取り戻した南野拓実の牽引力に期待

2024年06月05日 元川悦子

現代表で最多の20得点

攻撃のキーマンとして期待がかかる南野。決定的な仕事で勝利に導けるか。写真:元川悦子

 2026年北中米ワールドカップ・アジア2次予選のミャンマー&シリアの2連戦に臨む日本代表。6月3日に千葉県内で初日のトレーニングを消化した後、深夜便で移動し、4日の昼前にはミャンマー入り。16時から試合会場のトゥウンナスタジアム横の練習場で現地での初練習を行なった。

 激しい雨と晴天が短時間で目まぐるしく変化する不安定な気候のなか、ピッチに現われた選手たち。ミャンマー在住の日本人140人による花道の出迎えを受ける心温まるシーンはあったが、更衣室もなく、外のイスで着替えるという劣悪なアウェーの環境下での練習となった。

 この日も足の張りを訴えている長友佑都(FC東京)は別調整となり、それ以外の25人はフルメニューを消化。戦術練習は非公開となったため、6日のミャンマー戦のメンバーは明確には分からなかったが、現代表で最多の20ゴールを奪っている南野拓実(モナコ)は攻撃陣を力強く牽引する構えだ。

 南野と言えば「ミャンマーに縁のある男」という印象が強い。2014年のU-19アジア選手権に参戦し、準々決勝の北朝鮮戦でまさかのPK失敗で世界切符を逃した苦い経験もあれば、森保ジャパンのカタールW杯・アジア2次予選の初戦となった2019年9月のミャンマー戦でゴールを挙げている。後者の場所は今回と同じトゥウンナスタジアム。会場の雰囲気や芝生の状態を含め、環境面を熟知しているのは大きい。
 
「雨が降ったり、ピッチの状態も含めて予想外のことが起きたりするかもしれない難しさはあるというのは、選手たちでも話しています。短い時間ですけど、良い準備をしていきたい」と、本人も今一度、気を引き締めた。

 伊東純也(スタッド・ドゥ・ランス)、三笘薫(ブライトン)の両翼不在の今、南野は重要な得点源の1人と言っていい。今季のモナコでは9ゴール・6アシストと気を吐き、「点の取れるアタッカー」として完全に自信を取り戻した。そこは森保一監督にとっても非常に心強い点に他ならない。

「試合に出続けることによってコンディションはすごく良いですし、ゴール前の感覚とかターン、アタッキングサードでのスムーズさというのは、前のシーズンに比べて良くなっている。それを今季最後のこの2試合で出したいと思います」と本人も目を輝かせた。

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