【レスター】ヴァーディーを欠く攻撃陣はどうなる? そして運命の優勝決定はいつ?

2016年04月22日 サッカーダイジェストWeb編集部

ヴァーディー抜きで考えられる布陣は3つ。

自身に対する判定に怒り心頭で、モス主審に暴言を発してしまったヴァーディーは、4月21日にクラブを通じ、処分の受け入れを発表した。はたして、いかなる処分が最終的に下されるのか…。 (C) Getty Images

 4月17日のプレミアリーグ34節で、首位レスターはホームでウェストハムに2-2と引き分けた。
 
 18分にカウンターからジェイミー・ヴァーディーが決めて先制したが、そのエースが56分にシミュレーションで2枚目のイエローカードを受けて退場。数的不利となったレスターは、ウェストハムの猛攻を防ぎきれず、84分、86分と立て続けに決められ、逆転を許してしまう。
 
 それでも、レスターは93分にジェフリー・シュラップがアンディ・キャロルに倒され、PKを獲得。それをレオナルド・ウジョアが冷静に決めて、土壇場で同点に持ち込み、勝点を73まで伸ばした。
 
 2位のトッテナムが4月19日のストーク戦で4-0と快勝し、勝点差は5に縮まったが、レスターの優位はまだ揺るがないだろう。
 
 しかし、そんなレスターに緊急事態が発生している。今シーズンはここまでプレミアリーグ全試合に出場し、22ゴールを決めている絶対的エースのヴァーディーが、ウェストハム戦の退場により出場停止となったのだ。
 
 退場を告げられた際にジョン・モス主審に暴言を吐いたヴァーディーには、通常よりも重たい処分が科される見込みで、1試合の出場停止に加えて、もう1試合出られない可能性があるとされている(※4月22日現在では出場停止は1試合のみ)。
 
 つまりレスターは35節のスウォンジー戦(4月24日)、さらには36節のマンチェスター・U戦(5月1日)をエース抜きで戦わなければならない可能性が高い。言うまでもなく大きなダメージだ。
 
 エースの穴埋め策として、まず考えられるのは、今シーズンここまで4ゴールを挙げているウジョアを岡崎慎司と最前線で並べる、これまで通りの4-4-2の布陣だ。
 
 だが、ウジョアは体躯を利したボールキープに長ける一方でスピードに欠け、レスターの最大の武器であるカウンターの切れ味が下がってしまう。そのため、クラウディオ・ラニエリ監督が違った戦い方を用いる可能性がある。
 
 そうなった場合には、アンディ・キングを中盤の一角に加えてエヌゴロ・カンテをアンカーに据える4-1-4-1か、シュラップかデマライ・グレイのどちらかを2列目サイドに入れて前線への速さと推進力を維持する4-2-3-1のいずれかが選択肢となる。
 
 いずれにしても、レスターはヴァーディー不在の難題を乗りきれば、熾烈なタイトルレースを抜け出し、戴冠にまた一歩近づくはずだ。
 
 

次ページ最短優勝は36節まで持ち越された。

みんなにシェアする
Twitterで更新情報配信中

関連記事