【J1採点&寸評】広島×新潟|互いに決定打を欠くも、新潟からの“プレゼント”を守り切った広島が暫定4位に浮上

2016年04月16日 小田智史(サッカーダイジェスト)

広島――ラッキーなゴールが決勝点に。技ありのボール奪取を連発した森崎和がMOM。

【警告】広島=茶島(25分)、森﨑和(57分)、千葉(63分) 新潟=L・シルバ(54分)、酒井(71分)
【退場】なし
【MAN OF THE MATCH】森﨑和幸(広島)

【チーム採点・寸評】
広島 6
千葉が「自分たちのゲームではなかった」と語ったように、パスミスが多く、相手のブロックを崩し切ることができなかった。ただ劣勢のなか、どんな形でも勝点3をもぎ取った点は今後につながるだろう。
 
新潟 5.5
前半は選手が流動的に動いて広島の守備を苦しめたが、そこでゴールを奪えなかったことがその後の展開に響いた。指揮官は「選手たちのプレーにはある意味で満足している」と語ったが、敗戦の事実は真摯に受け止めなければいけない。
 
【広島|採点・寸評】
GK
1 林 卓人 6
27分、田中との1対1では相手の動きを見極めてコースを切り、ゴールを割らせず。最終ラインとの間を狙ったボールにも思い切り良く飛び出すなど、4失点を喫した前節の鹿島戦から修正した。
 
DF
4 水本裕貴 5.5
攻撃にリズムが出始めたところで、縦パスを自重する場面が見受けられ、慎重になりすぎた感も。対峙したR・シルバに押し込まれる場面も目に付いた。
 
5 千葉和彦 6
どこまでボールホルダーに食いつくか迷いが見られた前半から一転、後半はクサビに鋭く反応してカウンターの起点に。試合のなかでの修正力は評価に値する。
 
33 塩谷 司 5.5
決定的なチャンスは与えなかったが、相手に主導権を握られる時間帯も長く、両軍最多となる4本のシュートも不発。本人も自身のパフォーマンスに納得がいかない様子だった。
 
MF
6 青山敏弘 6
常に2枚のマークに追われながらのプレー。それでも粘り強くいなしつつ、前が開けばすかさず縦パスを撃ち込み、攻撃のリズムを上げた。
 
8 森﨑和幸 6.5(87分OUT)
開幕戦以来のスタメン出場。万全の状態ではなくとも、的確な読みとポジショニングで相手からボールを奪い、カウンターを潰し続けた。
 
14 ミキッチ 6
チーム全体の腰が重いなか、サイドをえぐってクロスを供給。41分に茶島とのワンツーに抜け出してチャンスを演出すると、56分には積極的な仕掛けが相手のミスを誘い、決勝点のスコアラーとなった。
 
18 柏 好文 5.5(78分OUT)
26分、ゴール前でシュートチャンスを迎えるもパスを選択。ボールを引き出して前は向くものの、縦に突破できない場面が多かった。
 
25 茶島雄介 6
時間を追うごとにギャップに入り込む回数が多くなり、前線の潤滑油に。献身的なフリーランニングも光ったが、38分に外したシュートは枠に飛ばさないといけない。
 
30 柴崎晃誠 6
ダイレクトプレーで突破口を探り、後半はカウンターのスイッチ役として機能。試合終盤に決定機を外したが、56分のミキッチの得点は、柴崎がゴール前に詰めて相手の焦りを誘った賜物だ。
 
FW
9 ピーター・ウタカ 5.5(89分OUT)
41分、ミキッチのクロスを合わせたヘッドは相手GKの好セーブに阻まれてチャンス逸。後半はカウンターを狙って果敢に仕掛けたが、思うようにシュートまで持ち込めず、連続得点は4試合でストップ。
 
交代出場
MF
16 清水航平 -(78分IN)
交代直後のファーストプレーから仕掛け、持ち前の推進力を発揮。ただ、強引なカットインでボールを奪われる場面があったのは改善点だ。
 
MF
28 丸谷拓也 -(87分IN)
好調だった森崎和に代わってクローザー役を担う。新潟のカウンターに押し込まれる時間帯だったが、無失点でしのぎ切って任務完了。
 
FW
22 皆川佑介 -(89分IN)
「前線から守備をする」という役割を忠実に遂行。90分にはゴール前でのポストプレーでチャンスの起点となるなど、短い時間の中で存在感を示した。
 
監督
森保 一 6
連戦が続き、厳しいゲームマネジメントを強いられるなか、「タフに粘り強く戦う」というスタイルを選手にきっちり落とし込んだ。

次ページ新潟――今季初出場の川浪は好セーブを見せるも、不運に見舞われて失点。

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