【韓国メディアの視点】黄砂マネー撃破のACL日本勢を高評価。一方で自国勢に「恥さらし」の声

2016年04月12日 慎武宏

グループリーグで韓国勢3チームが困難な状況に陥り、地元メディアは悲観的に。

4節の広州恒大戦で勝利した浦和はグループHの2位につける。昨季アジア王者相手の勝利を韓国メディアも高く評価する。写真:滝川敏之(サッカーダイジェスト写真部)

 アジア・チャンピオンズリーグ(ACL)を戦うKリーグ勢が苦しい立場に立たされている。
 
 4月6日・7日のグループリーグ4節で、FCソウルは中国の山東魯能に0-0、水原三星はオーストラリアのメルボルン・ビクトリーに1-1で引き分け、アウェー戦に臨んだ浦項スティーラーズはシドニーFCにアウェーで0-1の敗戦。Kリーグ連覇中の全北現代に至っては敵地でベトナムのビン・ズオンに2-3の逆転負けを喫した。その結果を受けて、「ACLで恥さらしに溺れたKリーグ」(スポーツ新聞『スポーツ朝鮮』)とまで報じられたほどである。
 
 こうした結果を受けて懸念されているのが、Kリーグ勢のグループリーグ突破の可能性だ。昨季ACLでKリーグ勢は全北現代、FCソウル、水原三星、城南FCと出場4クラブすべてがグループリーグを突破し16強に進出しているが、今季は4節を終わった時点でグループ首位にあるのはグループFに属するFCソウルのみだ。
 
 全北現代はグループEの2位の座にあるが、5節に敵地でのFC東京戦、最終節では敵地で敗れた江蘇舜天との大一番が控えており、それぞれグループ3位の水原三星、浦項スティーラーズは残り2試合を全勝してもグループリーグ突破が厳しい状況に立たされていることもあって、韓国メディアはかなり悲観している。
 
 一般紙『世界日報』も、「Kリーグの三龍、ACL16強進出は茨の道」と題した記事のなかでこう論じている。
「昨季ACLでKリーグ勢は厳しいクラブ運営下でも闘志を発揮して、4クラブすべてが16強進出という気炎を上げた。準決勝進出はひとつもなかったが、4クラブが16強に進出しただけで韓国サッカーのプライドを守ったと評価された。しかし、今季はFCソウルを除けばグループリーグ突破も難しい状態だ」
 
 そんな韓国メディアの論調のなかで、逆に評価を高めているのがJリーグ勢でもある。
 

次ページ中国勢を相手にFC東京と浦和の勝利を評価する一方、G大阪の苦戦にも言及。

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