【U-18プレミア】Jユースvs高体連がより熾烈に!? 青森山田と流経大柏が演じたハイレベルな開幕戦

2016年04月12日 安藤隆人

お互いが持ち味を発揮した白熱の展開に。

開幕戦で激突した高体連の両雄。青森山田が3-0で流経大柏に勝利した。写真:安藤隆人

 U-18プレミアリーグEAST開幕戦の2日目。第2試合では青森山田と流経大柏の高体連同士の戦いとなった。
「スタートから流経大柏が相手なのはすごくハードだと思う」と、青森山田の黒田剛監督が語ったように、今年の流経大柏は高校選手権に出場していない全国の強豪校が集まるニューバランスカップ(通称・裏選手権)で優勝を果たすなど、トップクラスの力を有する。一方で今年の青森山田も昨年度のプレミアEAST2位、選手権ベスト4のメンバーが半分残り、さらに期待の1、2年生も台頭して来ており、こちらもトップクラスの力を有している。
 
 この両者がぶつかり合った試合は、スコアこそ3-0で青森山田が勝利を収めたが、お互いが持ち味を遺憾なく発揮した白熱の展開となった。
 
 流経大柏は毎年、メンバーを固定せず、いろんな選手にチャンスを与えるスタイルを貫いている。毎試合スタメンの顔ぶれが変わり、そのなかで多くの選手が激しい競争を展開して、力を付けていく。
 
 2013年度には高体連チームとして唯一のプレミアEAST優勝とチャンピオンシップ優勝を成し遂げ、昨年は苦戦を強いられながらも、残留を勝ち取る勝負強さは健在だ。開幕戦では1年生CB関川郁万が経験を積み、エース候補の2年生MF菊地泰智と鬼京大翔は途中出場ながら存在感を示した。敗れはしたが、個々のポテンシャルは示しており、試合を重ねるごとにチーム力は上がっていくだろう。
 
 そして勝利を収めた青森山田はGK・廣末陸、アンカーの住永翔、トップ下の高橋壱晟、1トップの鳴海彰人のセンターラインが強固で、チームに安定感をもたらしていた。さらに高橋と2シャドーを組んだ2年生MFの郷家友太や、右は昨年からの主軸の嵯峨理久、左はスーパールーキーのMFバスケス・バイロンの両サイドアタッカーが、攻撃に厚みを生み出した。メンバーが一新された最終ラインも、左SBに入った三国スティビアエビス、CB橋本恭輔らが流経大柏の鋭いカウンターに冷静に対処。最後まで集中力を切らさず、完封してみせた。
 
「懸念していた最終ラインがよく頑張ってくれた。良い守備ができれば、良い攻撃ができる。チームとして勝利への流れを身体で感じられたことが大きい」(黒田監督)
「開幕戦ですべてが決まるわけではない。ここからどう立て直すか考えながら、しっかりと戦っていきたい」(流経大柏・本田裕一郎監督)

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