【移籍専門記者】グアルディオラが獲得希望の逸材CBラポルト。シティは本人と合意し、残る障害は高額な違約金だ

2016年04月08日 ジャンルカ・ディ・マルツィオ

ペップ・シティ1年目の大きな補強ポイントがCBだ。

最終ラインから高質のパスを供給し、組み立てにリズムをもたらすラポルト。ペップのポゼッションサッカーには打ってつけだ。写真:Rafa HUERTA

 マンチェスター・シティをクラブ史上初のチャンピオンズ・リーグ(CL)8強に導いたマヌエル・ペレグリーニ監督。しかし、たとえこのまま欧州制覇を成し遂げたとしても、シーズン終了後にはその職を解かれることが決まっている。
 
 次期監督は周知の通りジョゼップ・グアルディオラ。同じくCLベスト8に勝ち残っているバイエルンを指揮しながらも、オフの時間には来シーズンに向けたシティのチーム構想に余念がない。
 
 ペップが望む大きな補強ポイントのひとつがCB。主将のヴァンサン・コンパニはともかく、エリアキム・マンガラやニコラス・オタメンディ、マルティン・ディミチェリスを使わざるをえないとなれば、不安で夜も眠れないだろう。新戦力が必要だ。
 
 そして、メインターゲットはすでに決まっている。アスレティック・ビルバオに所属するフランスU-21代表のエメリック・ラポルト(21歳)だ。若手CBの中では群を抜くタレントで、189センチの長身ながらアジリティーに優れ、エレガントな身のこなしと高いテクニックを備えるレフティー。いかにもペップ好みだ。
 
 残念なのは、3月のU-21欧州選手権予選で右足の腓骨を痛め、今シーズン中の復帰が絶望的なこと。ただ、来シーズンの開幕には十分に間に合うと見られている。
 
 ペップの要望を受けたシティの強化部門と弁護士たちは、A・ビルバオとラポルトの契約書に明記されている5000万ユーロ(約61億5000万円)の違約金を何とか引き下げられないか、精査を続けている。
 
 ラポルト自身はバルセロナを含めて多くのクラブからオファーを受け、選り取り見取りの状況にもかかわらず、すでにシティ行きに「YES」の返事をしている。もちろん、グアルディオラへの敬意と関心ゆえだ。
 
 障壁は違約金をめぐる法的な手続きだけ。これを乗り越える鍵は、シティの弁護士たちの手中にある。
 
文:ジャンルカ・ディ・マルツィオ
翻訳:片野道郎
 
※当コラムではディ・マルツィオ氏のオフィシャルサイトにも掲載されていない『サッカーダイジェストWEB』だけの独占記事をお届けします。
 
【著者プロフィール】
Gianluca DI MARZIO(ジャンルカ・ディ・マルツィオ)/1974年3月28日、ナポリ近郊の町に生まれる。パドバ大学在学中の94年に地元のTV局でキャリアをスタートし、2004年から『スカイ・イタリア』に所属する。元プロ監督で現コメンテーターの父ジャンニを通して得た人脈を活かして幅広いネットワークを築き、「移籍マーケットの専門記者」という独自のフィールドを開拓。この分野ではイタリアの第一人者で、2013年1月にグアルディオラのバイエルン入りをスクープしてからは、他の欧州諸国でも注目を集めている。
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