【G大阪】5年ぶりPK失敗の遠藤は、「また機会があればしっかりと蹴りたい」。公式戦3連敗のG大阪が、苦境から抜け出す術は?

2016年04月03日 サッカーダイジェスト編集部

遠藤がJ1でPKを失敗するのは2011年3月5日のC大阪戦以来。

終盤に訪れた同点PKのチャンスで失敗し、遠藤は天を仰いだ。(C)J.LEAGUE PHOTOS

 最後の最後で得るはずだった勝点1。だが、ホームで最低限とも言える結果さえ、スルリと手放してしまおうとは、その時、誰が予測しただろうか。
 
 1点を追う後半アディショナルタイム。G大阪は日本代表の宇佐美貴史がペナルティエリア内で倒されたと判定され、土壇場で同点のチャンスが巡ってきた。キッカーは、「PK職人」とまで呼ばれた遠藤保仁。外すことなど、あり得ない――。満員に近い34,231人のほとんどの観衆が、そう思って同点に追いつく瞬間を待った。
 
 短い助走から遠藤が蹴ったシュートは、横浜のGK飯倉大樹に弾かれた。蹴る瞬間、飯倉がワンステップだけキッカーから見て右に動いたのを見てから、左に放たれた弾道は、瞬時の判断が要求された分だけ、コースが甘かった。
 
 普段は冷静な遠藤が、天を仰ぐ。勝負を左右するコンマ数秒の駆け引きに、スタジアムには大きなため息が漏れた。
 
 PKでの得点数は、歴代最多の30点。職人と呼ばれた男が、J1でPKを失敗するのは2011年3月5日のC大阪戦以来、実に5年ぶり4度目のことだった。
 
 遠藤は悔しさを押し殺しながら、こう言った。
 
「あれは自分のミスです。自信を持って蹴りました。しっかりと決められるようにしないといけなかった。(飯倉に)読まれていました。コースも甘かったですしね。外したからと言って、なにかを変えるわけではないですし、また機会があればしっかりと蹴りたいです」
 
 40分には、かつて日本代表で一緒にプレーした横浜の中村俊輔に、目の前でFK弾を決められた。一方の遠藤はPKを失敗。結果的にふたりのキックの差で、勝点が動いてしまった。
 

次ページ噛み合い始めた宇佐美、パトリック、アデミウソン。PK獲得も彼らの連係からだった。

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