【バイタルエリアの仕事人】vol.38 川島永嗣|「今のサッカーはすごく整理されている」J復帰で感じた明確な変化。海外で驚いたのは?

2024年03月26日 有園僚真(サッカーダイジェストWeb編集部)

「能活さんの存在はやっぱり大きい」

Jリーグに電撃復帰した川島。41歳の誕生日、それも2部練習の合間に、45分間様々なテーマを語ってくれた。写真:田中研治(サッカーダイジェスト写真部)

 攻守の重要局面となる「バイタルエリア」で輝く選手たちのサッカー観に迫る連載インタビューシリーズ「バイタルエリアの仕事人」。第38回は、ジュビロ磐田に新加入した川島永嗣だ。

 日本代表で95キャップを誇り、ワールドカップを4大会経験しているレジェンドは、地元埼玉の高校を卒業後に大宮アルディージャでプロデビュー。名古屋グランパス、川崎フロンターレへの国内移籍を経て、2010年からリールセ(ベルギー)で海外キャリアをスタートさせた。

 以降、スタンダール・リエージュ(ベルギー)、ダンディー・ユナイテッド(スコットランド)、メス(フランス)、ストラスブール(フランス)と転戦。図抜けたセービング力とともに、他に類を見ない語学力を活かし、助っ人守護神としてゴールを守ってきた。

 そして迎えた今冬、かつて日本代表でポジションを争った川口能活氏が、GKコーチを務める磐田に電撃加入。14年ぶりにJリーグの舞台に戻ってきた。すると、直前まで半年間無所属というブランクもありながら、存分に健在ぶりを発揮。2節ではさっそく古巣川崎Fの本拠地でプレーし、初勝利に貢献した。
 
 状態は良さそうだ。41歳の誕生日、インタビューで川島の元を訪れた際にも、非常に充実した表情を浮かべていた。

【インタビューPHOTO】14年ぶりにJ復帰!7か国語を操るレジェンドGK川島永嗣を41歳の誕生日に直撃!

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 コンディションは良いですね。フィジカルコンディションはシーズンが始まった時から全然問題なく良かったんですけど、実戦感覚と、チームメイトとの連係も含めて、時間が経つごとに良くなっていますし、色んな面で順調に来ています。

 ただ、常に結果が求められますし、ジュビロ自体がJ2からJ1に上がったなかで、やはりシーズン最初にどれだけ勝点を積み重ねられるかで、シーズンの残りの戦い方も変わってきます。1試合1試合、自分たちは学ばなければなりませんが、そういうことを言っている余裕もないと思うので。自分の中ではちょっとずつコンディションを上げていこうとか、慣れていこうという感覚はないですし、とにかく1試合1試合、結果を求めてやっています。

 能活さんの存在はやっぱり大きいですね。「どういうところでこだわらなければいけないか」「どういうプレーを目指すのか」というところで、能活さんの経験があってこそ言える言葉はたくさんあるので。言葉を貰う時に「やっぱりそういう目で見ているんだな」と思います。視線が違いますね。

 能活さんと一緒にやらせてもらっていること自体、自分にとっては大きいです。ただ、それだけではなくて、ゴールキーパーコーチとして出てくる言葉が、色んな経験から出てくるものだなと日々感じています。

【記事】「若い選手から学ぶこともある」"40歳のチャレンジャー"川島永嗣は新天地ジュビロに何をもたらすか「ピッチの中では厳しく、外ではみんなと笑顔で」

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