「えっ!? 俺でいいの?」AZ菅原由勢に託された大役。責任を伴った発言とプレーに専心「頑張って走って、ピッチでやることをやる」【現地発】

2024年02月26日 中田徹

対アヤックス戦は5勝2分2敗

名門アヤックス戦に先発した菅原。クロアチア代表ソサと見応えあるマッチアップを繰り広げた。(C)Getty Images

 2月25日、エールディビジ第23節でAZは2-0でアヤックスに勝利して4位の座をキープした。5位アヤックスは3位トゥベンテとの勝点が11差まで広がり、来季のCLプレーオフ出場権争いから脱落した。

 日本代表の菅原由勢(AZ)は右SBとしてフル出場した。

「アヤックス戦はダービー(ノールト・ホーラント州ダービー)になるから、ファンもそうだし、選手の士気も上がるので、内容より結果が求められる試合だった。まず勝てて良かった」

 オランダで5季目を過ごす菅原は、アヤックスと9回リーグ戦で戦い、5勝2分2敗という好結果を残している。これまでドゥシャン・タディッチ(現フェネルバフチェ)、デイリー・ブリント(現ジローナ)、ステフェン・ベルフバイン(アヤックス)といった凄腕たちとサイドで熱い攻防を繰り広げてきた23歳は今回、クロアチア代表のウイングバック、ボルナ・ソサを抑え込んだ。

「疲れました」

 アヤックスとの戦いを終えるたびに、この言葉を菅原は口にする。今季のアヤックスは調子が悪く、この日も元気がなかったことは、菅原も「見れば分かるでしょう」と感じている。
 
 それでもアヤックスはアヤックス。「今、オランダリーグで最高のセンターフォワード」と呼ばれているブライアン・ブロビーを、19歳のCBワウター・フースが四苦八苦しながらマークしている姿を間近に見ながら、菅原はソサをマークするために高い位置を取らないといけなかった。

「(今日のアヤックス戦は)頭を使う時間が長ければ長くなるほど疲労は感じるだろうし、身体を動かせば動かすほど身体は疲れるだろうし――という感じですね。 特に後半はボールを持たれたので、頭を使わないとパスを回されるし、(味方CB陣の配置を見ながらの)ポジショニングも難しいところがあったので、 今は身体よりも頭が疲れています」

 アジアカップではまさかの不調に見舞われた菅原だったが、前節のフォルトゥナ戦では『デ・テレフラーフ』紙のベスト・イレブンに選出されるほどのパフォーマンスを披露するなど、AZで復調している。

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