クラブ史上初のACL8強入り。マリノス主将・喜田拓也が明かした強い想い「未来を切り拓くために...」

2024年02月22日 金子 徹(サッカーダイジェスト編集部)

「どんな形でも勝利をもぎ取るという強い気持ちでいた」

120分フル出場し、攻守に躍動した喜田。写真:滝川敏之

「チームメイト、チームスタッフ、ファン・サポーターに、こんな想いはもうさせたくない」

 2022年8月18日、アジア・チャンピオンズリーグ(ACL)2022のラウンド16で、ヴィッセル神戸に2-3で敗れた横浜F・マリノスの喜田拓也が、会見で発した言葉だ。

 それまでのACLでの最高成績は、20年大会でのラウンド16。その先に進み、ACLのタイトルを獲るという強い想いを持って臨んでいただけに、悔しさを露わにする喜田が印象深かった。

 22年のJリーグチャンピオンとしてACL23-24に参戦している横浜は、2度も阻まれたベスト8進出を懸け、ラウンド16でバンコク・ユナイテッド(タイ)と対戦。2月14日の敵地での第1戦は2-2と引き分けた。
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 そしてホームで迎えた21日の第2戦は、圧倒的にボールを保持しながらも得点が奪えず、延長までもつれ込んだが、120+2分にアンデルソン・ロペスがPKを決め、1-0で勝利。2戦合計スコアを3-2とし、3度目のチャレンジでクラブ史上初のベスト8進出を果たした。

 試合後の記者会見で、喜田は「僕自身、何度も16強の壁に阻まれて悔しさを味わって、その景色、感情を忘れたことはない」と語り、バンコク・U戦に懸ける想いをこう明かした。

「このクラブの未来を切り拓くために、全員で力を合わせて戦った。どんな形でも勝利をもぎ取るという強い気持ちでいたし、みんながハードワークして勝ち取れたので、非常に嬉しい。

 そして、自分たちならもっとできると思っている。(チームは)ポジティブな変化をしているところなので、そのチャレンジをもっとやっていきたいし、チームと仲間を信じてこれからも貫き通したい」

 ただし、クラブに新たな歴史を刻む勝利を収めたが、まだベスト8である。当然、目ざしているのはアジアの頂点であり、それは喜田も分かっている。

「ベスト8への道を切り拓きましたけど、ここで満足することは絶対にない。このクラブならもっと上に行けると思うし、何よりもやっている自分たちがもっと良い景色を見れると信じている。もっと成長して頑張っていきたい」

 アンカーのポジションで120分フル出場を果たし、チームを牽引したトリコロールのキャプテンの言葉に、期待が膨らむ。

取材・文●金子徹(サッカーダイジェスト編集部)

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