【開幕スタメン予想|名古屋】注目は特別な個が備わった左右のウイングバック。最終ラインでは野上結貴に期待

2024年02月21日 今井雄一朗

33名の大所帯で選択肢は多い

名古屋の開幕予想フォーメーション。控えはGKが武田、MFが米本、倍井、久保、内田、FWは永井、パトリックを予想。(C)SOCCER DIGEST

 いよいよ開幕を迎えるJ1リーグ。20チームに増えた24シーズンは、どんな戦いが繰り広げられるか。本稿では名古屋グランパスの開幕スタメンを予想する。

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 開幕戦直前になってディフェンスラインに負傷者が続出し、長谷川健太監督も20日の公開練習で「(メディカルからの)報告を受けながら、残り2日間で考えていきたい」とやや困り顔。新加入のハ・チャンレについてはベンチ入りの可能性もあるが、山岸祐也については3日前の時点で全体練習に復帰できておらず、メンバー入りは考えにくい状況だ。

 それでも大量13名の新加入を迎え、33名の大所帯となったチームには選択肢も多く、始動から継続的に構築してきた3-1-4-2の布陣も維持する見込み。

 注目は特別な個が備わった左右のウイングバックで、右の中山克広は永井謙佑にも匹敵するスピードで、山中亮輔は変幻自在かつ鋭いクロスでチャンスメイクに力を発揮する。
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 エースのキャスパー・ユンカーはまだまだコンディションが万全ではないようだが、今季は攻撃の中心に位置する森島司やFW起用で結果も残している和泉竜司ら"セカンドスコアラー"たちが手厚くフォローする。

 ビルドアップ時には可変し並びも流動的になる中盤とディフェンスラインの中では、右の野上結貴に期待で、岐阜とのプレシーズンマッチでは持ち前の組み立てのセンスと長短のパスで攻撃にクオリティを付加させ、逆転勝利の流れを生み出した。

 昨季の課題でもあった交代選手の活躍についても、パトリックと永井を待機させられる層の厚さに加え、U-18出身で大卒新人の倍井謙が好調を維持し、開幕メンバー入りの見込み。ボールを持てば必ずドリブルで仕掛ける貪欲なプレースタイルは指揮官にも認められており、キャンプ中に行なわれた練習試合ではチーム最多の3得点。局面を変える突破力は鹿島が相手でも、十分に一仕事やってのけるポテンシャルを秘める。

 プレシーズンで主力を張っていた選手が3名も離脱してこの戦力は、「今季は優勝しか見ていない」と長谷川監督も断言するほど。この開幕のタイミングでは最大値の何%までが出せるか微妙なところもあるが、昨季まで積み重ねてきた実力に新たなエッセンスを加えた2024年版名古屋の立ち上げとしては、面白いものが見られそうな予感に満ちた布陣が整えられたと言えそうだ。

取材・文●今井雄一朗(フリーライター)

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