バーレーン戦で圧倒的なパフォーマンス。毎熊晟矢はJリーガーの希望の星だ【コラム】

2024年02月01日 白鳥和洋(サッカーダイジェスト)

アジアカップを制すうえで不可欠な存在

躍動感溢れるプレーで得点に絡んだ毎熊。写真:梅月智史(サッカーダイジェスト写真部/現地特派)

 2024年1月31日、日本がアジアカップの決勝トーナメント1回戦でバーレーンを3-1と撃破。2-0から1点を返されたあとはしばらく嫌な時間帯もあったが、結果的に上田のゴールで突き放して勝利を収めている。

 そのバーレーン戦、最も輝いていたのは右サイドバックの毎熊だろう。鮮烈なミドルで先制点のきっかけを作るだけでなく、上田のゴールを絶妙な縦パスでお膳立て。肝心の守備をしっかりとこなしたうえで、後半のアディショナルタイムになっても攻撃に顔を出すなど、攻守両面で大きく貢献した姿に感動したのは著者だけではないはずである。

 オフェンス面での活躍以上に驚かされたのが、最後まで運動量が落ちないタフさだ。ああいうサイドバックがいると、チームは非常に助かる。同じ右サイドの堂安が躍動したのは個人の技量があったのはもちろん、その後方での毎熊の絶妙なサポートがあったからと、そんな見方もできるか。

 いずれにしても、毎熊のパフォーマンスは圧倒的だった。何より嬉しいのは、毎熊がJリーガーでも十二分にやれていることを証明している点だ。欧州組の割合が高くなった日本代表において、毎熊はいわばJリーガーの希望の星に映る。
 
 アジアカップのような舞台で監督の期待に応えて、結果を出せる選手は本物。その意味で、毎熊の株は上昇中と言える。菅原がベトナム戦やイラク戦でコンディションが上がらない中、毎熊はインドネシア戦でも安定した仕事ぶりでアピールと巡ってきたチャンスをモノにしている印象だ。

 ラッキーボーイと表現しては本人に失礼かもしれないが、アジアカップを制すうえで毎熊のような勢いがある選手は不可欠だ。

 バーレーン戦での堂安、三笘、上田の働きぶりも確かに良かった。ただ、ひとりマン・オブ・ザ・マッチを挙げるなら、迷うことなく毎熊となる。

 文●白鳥和洋(サッカーダイジェストTV編集長)

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