【バイタルエリアの仕事人】vol.36 中谷進之介|なぜ“居心地が良い場所”を離れる決断をした? 新天地・G大阪での並々ならぬ覚悟

2024年01月30日 手塚集斗(サッカーダイジェストWeb編集部)

「相手の身体の向きや選手のクセを把握して、細かく細かく準備する」

守備職人・中谷が語る“バイタルエリア”とは。写真:金子拓弥(サッカーダイジェスト写真部)

 サッカーにおける攻守の重要局面となる「バイタルエリア」。ゴールや失点に直結する"勝負の肝"となるスペースをいかに攻略するか、死守するかは、多くのチームにとって普遍のテーマだろう。

 そんな「バイタルエリア」で輝きを放つ選手たちのサッカー観に迫る連載インタビューシリーズ「バイタルエリアの仕事人」。第36回は、ガンバ大阪のDF中谷進之介だ。

 柏レイソルの下部組織出身で2014年にトップチームに昇格。センターバックとして徐々に出場機会を掴むと、2016年にはJリーグ優秀選手賞を受賞した。2018年の夏に移籍した名古屋グランパスでは、2019年から2シーズン連続で全試合フル出場を果たすなど、欠かすことのできない守備の要としてチームを支えた。

 今季は5年半在籍した名古屋を離れ、G大阪に完全移籍。対人の強さや統率力、鋭い危険察知能力など、ディフェンダーに必要な能力をバランスよく持つ守備職人が語る「バイタルエリア」とは――。

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 バイタルエリアはマンチェスター・シティが攻撃で狙って使うイメージ。守備者として使わせないためには、そのスペースを取られると失点に直結してしまうので、なるべくボールを入れられないように考えながらプレーしています。

 最初はまず、そこに近づかせないのが大前提にあって、そのうえでラインを高くしてコンパクトに戦う。入られた場合でも、ゴール前をしっかり固めて正確な立ち位置をとれば、守り切れる。入られたからといって慌てないで対応することがすごく大事です。

 名古屋時代からそうですが、守備の時は相手のボールの持ち方によって細かくポジションを変えている。相手の身体の向きやその選手のクセを把握して、本当に細かく細かく準備をしています。

 自分の強みは予測力。戦況を見ながら、「ここにボールが出てくるだろう」と素早く判断することを心掛けていて、1対1になった時も慌てずに対応できていると思う。そこは今後も続けていきます。
【PHOTO】中谷進之介、松田陸らを補強したガンバ大阪が沖縄でトレーニングキャンプを実施!
 

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