インドネシア戦は突破を決めるだけではダメ。先を見据えて流れを良くする選手起用が必要。推奨スタメン11人は?【アジア杯】

2024年01月21日 河治良幸

押し込む展開、即時奪回が鍵

過去2試合はベンチスタートの上田。インドネシア戦では満を持して先発し、目に見える結果を残したい。写真:梅月智史(サッカーダイジェスト写真部/現地特派)

 カタールで開催中のアジアカップに参戦している日本。初戦のベトナム戦は苦しみながらも4-2で勝利したが、続くイラク戦は前半に2失点し、反撃も1点にとどまり、1-2で屈辱的な敗戦を喫した。

 これで日本の首位突破は無くなってしまったが、3試合目のインドネシア戦でしっかりと勝利してラウンド16に進むとともに、チームの流れを良くしていく必要がある。そのためインドネシア戦のスタメンを推奨したい。

 GKは前川黛也に託したい。鈴木彩艶もイラク戦に関しては、世間で叩かれているほど悪かったと筆者は見ていない。問題に挙げられている失点シーンもギリギリのシチュエーションの処理で、GKの致命的なミスとは考えにくい。

 それでも実力が接近している場合、ミスも含めて複数失点が続けば、GKを入れ替えるのはチームを上向きにさせる1つの方法であることも確かだ。

 前川はハイボールの処理などが安定しているだけでなく、積極的なカバーリングなどでチームを前向きにさせることができる。日本が優勝した2011年大会では、川島永嗣がシリア戦で不運の退場となり、次の試合で西川周作がゴールマウスを守り、5-0の勝利を支えた。川島は出場停止だったため、次のカタール戦から復帰した。

 彩艶に関しても、この大会で見限るというよりも、チームの良い切り替えを生むことで、先につなげる意味合いは大きい。
 
 ディフェンスラインは毎熊晟矢、板倉滉、冨安健洋、町田浩樹の4バックを推す。中山雄太に関してはコンディション次第ということもあるが、カウンターが鋭いインドネシアに対して、攻撃においては3バックに近い形で毎熊を攻め上がらせるという狙いも見て、町田の左サイドバック起用となる。

 中央はインドネシア戦に勝利するだけでなく、この先のより厳しい戦いも見据えて、板倉と冨安のファーストセットを使っておく必要性も考えた。またインドネシアにはストライクという大型ストライカーがおり、そこをしっかりと封じることがカウンターの威力を半減させることにつながるため、最大強度のセンターバックコンビで封じたい。

 中盤はイラク戦の後半に用いた4-3-3をベースに、アンカーは遠藤航、インサイドハーフに佐野海舟と旗手怜央を組んだ。この3人なら守備の強度を高めながら、縦の推進力を出すこともできる。インドネシア戦はこれまでのベトナム戦、イラク戦よりも前半から押し込む展開が予想されるなかで、即時奪回が鍵を握る。

 ミドルシュートによる得点力という意味で、旗手の力は大きい。遠藤は森保ジャパンの絶対的な軸として、この厳しい状況で外すのはリスクがある。ただ、もし前半から良い流れでリードを広げるようなことがあれば、次のステージに備えて早い時間の交代というのもプランに入れておくべきだろう。

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