前回のアジアカップ同様にハマった初戦の落とし穴。それでも大きく異なるのは...【コラム】

2024年01月14日 本田健介(サッカーダイジェスト)

結果的には4-2で勝利

一時、逆転を許すなど特に前半、苦戦したベトナム戦。それでも勝利とともに今後への布石はあった。写真:梅月智史(サッカーダイジェスト写真部/現地特派)

 誰もが口を揃えていたが、やはり大会の初戦というのは難しいものであった。

 覇権奪回を目指す森保ジャパンが迎えたアジアカップの第1戦。相手は"あの"フィリップ・トルシエ監督が率いるベトナムだ。

 実力差を考えれば日本がゲームを支配する内容が予想された。それでも最終ラインを果敢に押し上げコンパクトな陣形を取ったベトナムに前半は大苦戦。先制したものの、33分には逆転を許すよもやの展開を強いられた。

 その後、南野拓実の2ゴール目、中村敬斗の素晴らしいコントロールショットという個々の力を生かして改めてリードを保ち、後半は相手のエネルギーが切れたこともあって前半よりも相手を押し込んで4-2で勝利したが、アジアの難しさを改めて認識させられるゲームになったと言えるだろう。

 5年前、森保ジャパンが発足して約半年で迎えた2019年のアジアカップの初戦も大いに苦戦した。トルクメニスタンに3-2で勝利したものの、薄氷を踏むような勝利であった。

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 もっとも森保一監督の下で大きく変わっている面もある。5年前はエースの大迫勇也を初戦で起用し、大迫は2ゴールを奪ったものの、無理がたたってその後の数試合を欠場。チームは苦しみながら勝利を重ねていった。

 一方で今回のベトナム戦では久保建英、堂安律らをベンチに置き、怪我明けの冨安健洋、三笘薫も温存。一方で先発した南野拓実が攻守に幅広く関わり、CB谷口彰悟がカウンターのケアと鋭い縦パスでアピールするなど、選手層の厚さを改めて誇示。

 さらに森保監督は細谷真大をCFで起用し、終盤に毎熊晟矢、佐野海舟らJリーガーをピッチに立たせるなど、今後への布石も打っている。

 結果的に4-2でベトナムを下したゲームでは初戦の難しさを再認識させられたが、日本の選手層の厚さ、チームとしての上積みを感じられる一戦にもなったと言えるだろう。

文●本田健介(サッカーダイジェスト編集部)


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