「ハーフタイムに座薬を入れ...」名古屋GK小林航大がPK戦で気迫のセーブ!「サッカーの神様はいる」【選手権】

2024年01月03日 渡邊裕樹(サッカーダイジェスト編集部)

「味方が1本外したとしても、2本止めれば勝てる」

PK戦で2本のシュートを止めた小林。写真:梅月智史(サッカーダイジェスト写真部)

[高校選手権3回戦]名古屋(愛知)1(6PK5)1 岡山学芸館(岡山)/1月2日/柏の葉

 初出場の名古屋が前回王者の岡山学芸館に競り勝った。ヒーローのひとりはPK戦で2本のシュートを止めたGK小林航大だ。

 小林は「勝てたのは良かったんですけど、無失点で終わるのを目標に今日の試合に臨んでたので、終盤に失点してしまったのはとても悔しいです」と、後半17分に先制したものの、終了間際に同点に追いつかれたことを悔やむ。

 一方で、PK戦で自身に課したノルマの達成を喜んだ。

「PKになったら自分が絶対に2本は止めるという気持ちで臨んでいます。しっかりと2本止めたのは良かったです。味方が1本外したとしても、2本止めれば勝てる。だから2本以上止めるのを自分の目標、使命だと思っています」

 充実の一途を辿る小林だが、試合後の取材は椅子に座って対応するほど、満身創痍。県予選を勝ち抜いた後に負傷した右足の痛みを堪えてのプレーだった。
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「試合前に痛み止めを飲んだんですけど、それでもやっぱり痛くて。ハーフタイムに座薬を入れたりして、やってました。やっぱり最後はもう痛みとか気にしてられないので、力を振り絞って止めた感じです」

 そんな守護神の気迫がボールにも乗り移った。

 PK戦では3-4のビハインドで迎えた5人目。相手キッカーのシュートに触れると、弾いたボールはゴール左のポストへ。跳ね返ったボールがゴールライン上を転がり、反対サイドへ外れていったのだ。

「自分はやっぱりサッカーの神様はいると思っています。80分、自分の精一杯の力を出し切ったら、最後にそのサッカーの神様が微笑むじゃないですけど、運が自分のほうに来ることを信じて戦っていました。ボールが外れていったというのは、運もあるし、戦い抜いてきたからだと思ってます」

 快進撃を続ける名古屋は、1月4日の準々決勝で名門・市立船橋と対戦する。チームを支える守護神は、再びサッカーの神様に微笑んでもらえるか。

取材・文●渡邊裕樹(サッカーダイジェスト編集部)

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