「兄弟で日本一を獲りたい」昌平の長璃喜が2戦続けて窮地を救う!兄のアシストから値千金の同点弾「普通のゴールとは一味違う」【選手権】

2024年01月03日 中川翼(サッカーダイジェストWeb編集部)

「兄なら出してくれると思った」

後半38分に右足のボレーで同点弾を決めた長璃。写真:鈴木颯太朗

[高校選手権3回戦]昌平(埼玉)2(5PK4)2 大津(熊本)/1月2日/駒場

 1月2日、昌平は浦和駒場スタジアムで行なわれた選手権の3回戦で大津と対戦。2-2のまま突入したPK戦の末に5-4で勝利し、3大会ぶりのベスト8進出を果たした。

 昌平は前半37分に山下景司のゴールで先制されたが、40+1分に中央を崩すと、最後は小田晄平が決めて前半のうち同点に追いつく。しかし、後半28分に碇明日麻のヘッドから稲田翼に押し込まれて、再びリードを許す。

 この窮地でチームを救ったのが、後半31分からピッチに立った長璃喜だ。途中出場から7分後、ゴール前の混戦から兄・準喜が頭で繋いだボールに反応。豪快に右足のダイレクトボレーを突き刺して、値千金の同点ゴールを奪ってみせた。
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 兄弟で奪った土壇場での同点弾に長璃は「普通のゴールとは一味違う。一段と嬉しい」と笑みを浮かべる。

「(兄と)近い距離でプレーすることを意識して、良いところに落としてくれた。兄ならここに出してくれるだろうと思った。小さい頃から家で一緒にボールを蹴ったり、同じチームでプレーしているので、お互いの特長は分かっている。家族も喜んでくれているはず」

 2回戦の米子北戦(1-1、PK4-3)でも、後半のラストプレーで同点ゴールを決めている長璃。2試合連続でチームの危機を救った1年生ヒーローは「3年生の先輩たちに感謝してもらえて気持ちがいい」とニヤリ。「得点は取れているので、長所であるドリブルでもっとチャンスを作りたい」とさらなる活躍を誓った。

 そして最後には「兄にとっては高校最後の大会。特にこの大会にかけているのが分かるので、1試合でも多く一緒にプレーしたい。兄弟で日本一を獲りたい」と力を込めた。

取材・文●中川 翼(サッカーダイジェストWeb編集部)

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