水戸内定の大津MF碇明日麻が初戦突破に安堵。シュート0本もチームの結果に焦点「勝たないと戦術がどうこうとは言えない」【選手権】

2024年01月01日 野口一郎(サッカーダイジェストWeb編集部)

「もっとできるというのは感じています」

碇は苦戦を認めつつ、チームの堅守に手応えを口にした。写真:窪田亮

[高校選手権2回戦]大津(熊本)1ー0 遠野(岩手)/12月31日/埼スタ

 12月31日、第102回選手権の2回戦で大津は遠野と対戦。前半7分に古川大地のミドル弾で先制すると、追加点は奪えなかったものの最後まで相手にゴールを割らせず、1-0で勝利した。 

 3年連続の初戦突破を果たした一戦で、J2の水戸ホーリーホックへの加入が内定している主将の碇明日麻は、2トップの一角でフル出場。決定的な仕事はできなかったが、最前線で身体を張り続けた。

 碇は「攻められる展開がありましたけど、どうにか耐えられて、初戦を突破できて良かったです」と喜び、チームの課題と手応えを挙げた。

「先制点を取るまでは、自分たちのペースだったのですけど、そこからがなかなか上手くいかず、相手のペースになったところで、自分たちの流れに戻せなかった。でも、プレミアリーグを通してチームがやってきたこと、後ろの堅さは出せたのではないかと思います」 

 プレミアリーグWESTの得点王としては、本領発揮には至らなかった。劣勢の時間が長かった点や、自身がボールを収めた際に2人のマークをつけてきた遠野の対策もあり、シュートは0本に終わった。
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「ヘディングは相手に負けることはなかったので良かったですけど、ボールロストもありましたし、もっとできるというのは感じています。初戦で仕方ない部分もありますし、個人としても割り切って、次に向け、気持ちを切り替えてやっていかないといけないです」

 また「点を取りたい欲もありましたけど、それよりもチームが勝つことが優先」と強調する。

「インターハイでは初戦で、自分のゴールもあったけど、負けてしまって。チームが勝って、しっかりと選手権の一歩を踏み出したところは、少しほっとしています。勝たないとチームも、戦術がどうこうとは言えないので。勝って試合を振り返ることができるのは、良かったです」

 3回戦は技巧派集団の昌平(埼玉)と激突する。碇は「プレミアリーグ対決になるので、ウエストのプライドを持って、大津らしいサッカーで、守備陣は無失点、攻撃陣は複数得点で、勝てるように良い準備をしていきたいです」と意気込む。

 その先の頂点を狙っている。「ずっと全国制覇という目標を掲げてきて、(一昨年と昨年は)決勝と準決勝で悔しい思いをしてます」と振り返り、「今大会は借りを返す良い機会なので、自分たちのサッカーをして、全国制覇という目標を達成できるように頑張っていきたいです」と気合を入れた。

取材・文●野口一郎(サッカーダイジェストWeb編集部)

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