「ミトマは“我”をもっと出してもいい」3か月不発の三笘薫にブライトン番記者が指摘「考えすぎなのではないか」【現地発】

2023年12月17日 サッカーダイジェストWeb編集部

ブライトンは1-0で勝利

マルセイユ戦で何度もチャンスを構築した。(C)Getty Images

 12月14日、ホームで開催されたヨーロッパリーグのグループステージ最終節で、ブライトンは1-0でマルセイユを撃破し、ベスト16進出を決めた。チームはまた一つ、新たな歴史を刻むことに成功したのである。

 試合終了間際の88分にジョアン・ペドロが値千金のゴールで均衡を破りそのまま勝利。グループBの首位通過を決め、来年2月に行われるプレーオフに出ずにして、決勝トーナメント進出の切符を勝ち取った。

 見どころの少なかったこの試合では、守りに重きを置いた勝点1の引き分け狙いのマルセイユ、そんな守備的な相手を攻めあぐねるブライトンという構図になった。さらに言えば、少ないチャンスから決定機を生み出したのはマルセイユだった。ただ、バーとポストを叩く場面を各一度ずつありながらもゴールは生まれず、試合はファイナルホイッスルへと近づいていく。

 見ていた大半の人は、フランスのクラブの作戦勝ちで試合はそのまま終わると思っていたはずだ。しかし、終盤になると、今季の頼りの存在であるブラジル代表が強烈なシュートを叩き込んで勝点3をもぎ取り、グループトップに躍り出るのである。ちなみに、現時点で6ゴールを決めているペドロは、大会得点王を走っている。

 さて、我らが三笘薫に目を向けると、先発フル出場を果たしたものの、ゴールに絡むことはなかった。最後に得点したのは9月24日、リーグ戦でボーンマス相手に2ゴールを挙げたときまで遡る。丸3か月近くにわたり、ネットを揺らしていない。

【動画】マルセイユ戦でカットインから三笘がシュート
 この26歳の実力は誰もが承知のうえだが、(全大会を通じて)10ゴール・8アシストを記録した昨シーズンのような輝きは、今季ここまでは放っていないのも事実だ。リーグ戦では、開幕2戦目のウルバーハンプトン戦で、左サイドをぶっちぎって鮮やかなゴールを奪ったシーンがあり、前述のボーンマス戦では2ゴールを決めて勝利を呼び込む活躍をしてみせた。

 ただ今季の三笘のパフォーマンスは安定感を欠いているのは確実だ。例えば、この夜のマルセイユ戦でも、開始2分にピッチ中央をドリブルで上がったものの、ペドロに出したラストパスの精度は低すぎるものだった。

 数分後には、対峙したバモ・メイテをかわしながらも振り切ることができずに、スタジアムはため息に包まれる。18分には左サイドからカットインしてディフェンダーを2人かわしてシュートまで持ちこんだが、力ないシュートはゴールキーパーに止められる。35分には再びドリブルで相手の守備をかいくぐったものの、直後にウィングバックのジョナサン・クラウスにボールを奪われてしまう。
 

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