野戦病院化の古巣トッテナムに同情も、クリンスマン監督はソン・フンミンのアジアカップ招集を明言!「申し訳ないが…優勝したいんだ」

2023年12月10日 サッカーダイジェストWeb編集部

選手本人は背中を傷めてリーグ戦欠場の可能性も

韓国代表のみならずトッテナムでのその依存度が高まっているソン・フンミン。怪我の影響が懸念される。(C)Getty Images

 韓国代表のユルゲン・クリンスマン監督が米ネットワーク『ESPN』の取材に応じ、チームの大黒柱であるソン・フンミンのアジアカップ招集を明言した。

 ソンが所属するトッテナム・ホットスパーは現在、野戦病院化している。アンジェ・ポステコグルー新監督の下でプレミアリーグのシーズン開幕から8勝2分けとロケットスタートを飾ったが、MFジェームズ・マディソンやDFミッキー・ファン・デ・フェン、MFロドリゴ・ベンタンクールなど主軸が相次いで負傷離脱すると、第11節のチェルシー戦以降は1分け4敗と急停止を余儀なくされている。
【動画】今季9点目! ソン・フンミンがマンC戦で決めた超高速カウンターからのゴラッソをチェック!

 そんななか、前線で孤軍奮闘してきたのが新主将のソンだ。カタールで開催されるアジアカップは年明けの1月12日から2月10日まで実施される。ほぼ同時期にはアフリカネーションズカップ(コートジボワール開催)も行なわれる予定で、スパーズはイブ・ビスマ(マリ代表)とパペ・マタール・サール(セネガル代表)という中盤センターの2枚看板も送り出さなければならない。

『ESPN』に古巣であるトッテナムの惨状について問われたクリンスマン監督は、「よく分かっている。本当に申し訳ない気持ちでいっぱいだ。だがそれでも、私はアジアカップで優勝したい。韓国は勝利しなければならないんだ」と強調。クリンスマン監督は今年3月の就任当初からアジアカップ制覇をひとつの達成目標に掲げており、並々ならぬ意欲を示している。「残念ながら大会は1月に開催され、ソン・フンミンは1月2日から代表チームに合流する。韓国が決勝まで進めば、およそ5週間、トッテナムを離れることになる」と続けた。

 そして、「この状況はヨーロッパでプレーする他のアジアの代表選手たちも同じだ。彼らはアジアカップで輝きを放つだろう」と付け加えた。『ESPN』は「かつて1990年代にトッテナムの救世主となったクリンスマンが、今回は彼らに厳しい試練を与えることになった」と記している。
 
 とはいえ、肝心のソンもコンディションに不安を抱えている。前節ウェストハム戦(現地12月7日)の接触プレーで背中を傷めて、ゲーム終盤に負傷交代。ポステコグルー監督は「慎重に状態を見極める必要がある」と10日に行なわれるニューカッスル戦への出場に含みを持たせた。シーズン開幕からここまでフル稼働で闘ってきただけに、間違いなく疲労も蓄積しているはずだ。

 はたして稀代のスーパースターはトッテナムと韓国代表の期待にどれだけ応えられるのか。かつてないほど大忙しの冬となりそうだ。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

【PHOTO】まさにスタジアムの華! ワールドクラスたちの妻、恋人、パートナーら"WAGs"を一挙紹介!

次ページ【動画】今季9点目! ソン・フンミンがマンC戦で決めた超高速カウンターからのゴラッソをチェック!

みんなにシェアする
Twitterで更新情報配信中

関連記事