【J1採点&寸評】大宮×柏|割り切った大宮と、スタイルにこだわった柏。決定力で勝った前者に軍配が上がる

2016年03月05日 古田土恵介(サッカーダイジェスト)

D・ムルジャが2発! 守っては完封し、J1でチーム史上初となる開幕2連勝を飾る

【警告】大宮=菊池(29分)、沼田(56分) 柏=増嶋(41分)
【退場】なし
【MAN OF THE MATCH】D・ムルジャ(大宮)

【チーム採点・寸評】
大宮 6.5
開幕戦に引き続いて相手にボールを保持され、リズムを掴んだ時間帯は限られる。連動した守備で耐え凌ぎ、貴重な勝点3をゲット。J1ではチーム史上初の開幕2連勝を達成した。
 
柏 5
高い個人能力で終始大宮陣内に押し込むも、それ以上の怖さはなかった。自分たちのサッカーを貫いた印象だが、最終局面での精度、積極性を欠いては相手を圧する迫力は生まれなかった。
 
【大宮|採点・寸評】
GK
21 塩田仁史 6.5
最後尾にどっしりと構えて、クリーンシートを達成。19分のビッグセーブは、劣勢の味方を勇気づけた。
 
DF
22 和田拓也 6
常に危険なスペースに目を配り、右サイドに安定感をもたらす。細かなミスが散見されたため、今後への期待を込めて採点は0.5下げた。
 
2 菊地光将 6.5
的確なラインコントロールで、ディフェンスリーダーとして最終ラインを引き締める。エアバトルも強かった。
 
3 河本裕之 6.5
身体をドンッと当てるファイターぶりは頼もしい。機を見て持ち上がり、ピンポイントフィードで2点目を呼び込んだ。
 
5 沼田圭悟 5.5
守備面のミスが散見され、多くの時間を自陣で過ごす展開では良さを出せない。ただ上下動を繰り返す懸命さは買いだ。
 
MF
18 横山知伸 5.5
岩上が良かっただけに、フィルターとなり切れなかった点では評価が落ちる。プレーも判断もスピードに改善が必要か。
 
10 岩上祐三 6.5
最後まで落ちない豊富な運動量は"ダイナモ"と呼ぶにふさわしい。守備では広範なスペースを埋め、攻撃では3列目からの飛び出しでアクセントとなった。
 
9 ネイツ・ペチュニク 6.5(90分OUT)
強烈なFKでD・ムルジャの先制点をお膳立て。ボールの収め方が上手く、力強い突破で大きな武器になっていた。
 
39 泉澤 仁 6(88分OUT)
1対1を制し続けて、オン・ザ・ボール時は相変わらずの打開力を見せた。守備にも身体を張っていた。
 
FW
41 家長昭博 6.5(84分OUT)
他を圧倒する存在感はJ1、J2関係なし。ボールを持つと独特なテンポを刻み、背番号41の周囲のみ、時間がゆっくり流れているような錯覚を起こすほどだ。
 
8 ドラガン・ムルジャ 7
1点目はストライカーの嗅覚を披露。2点目はDFに競り勝ち、狭いスペースを個人技で突破。それ以外でもアンストッパブルだった。
 
交代出場
23 金澤 慎 -(84分IN)
前線がボールを追えなくなったことを感じ取り、積極的にプレスを掛けて出どころを制限した。
 
16 マテウス -(88分IN)
少ない出場時間ながら突破力でアピール。ジョーカーとしての働きぶりは好印象だった。
 
17 横谷 繁 -(90分IN)
プレータイム的にも、展開的にも、持ち味である攻撃力を十分に発揮できる状況ではなく、活きる術を模索していた印象。
 
監督
渋谷洋樹 6.5
明確な戦術を落とし込みながらも、それにこだわらない柔軟性も備える。その手腕はもっと注目されて然るべきだと感じるが……。

次ページ相手陣でプレーする時間帯は長くとも、最後の詰めに課題。細部に戸惑いも感じられた。

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