【川崎】リーグホーム最終戦での“鬼木節”と脇坂泰斗の言葉。鹿島に快勝も中位に甘んじた今季をどう受け止めるのか

2023年11月25日 本田健介(サッカーダイジェスト)

鹿島に3-0で快勝

セレモニーでスピーチを行なった鬼木監督。サポーターへ熱く呼びかけた。金子拓弥(サッカーダイジェスト写真部)

[J1第33節]川崎 3-0 鹿島/11月24日/等々力陸上競技場

 リーグ戦でのホーム最終戦となったJ1・33節に快勝。鹿島と等々力で対戦した川崎は、CFレアンドロ・ダミアンの2ゴールと脇坂泰斗のPK弾でキッチリ勝利を収めてみせた。

 もっとも2017年の鬼木達監督の就任以降、毎年優勝争いを演じていたチームが、今季は初めて中位に甘んじ、次節のリーグ最終戦(アウェー・鳥栖戦)を残す時点で9位。他クラブの結果次第でさらに順位を上げられる可能性はあるが、悔しい結果だろう。

 ただ一方で9月から始まったACLのグループステージは4連勝中(残る2試合を年内に戦う)で、天皇杯も決勝へ進出。シーズン終盤に来て調子を取り戻している部分もある。

 そのなかで、リーグホーム最終戦後のセレモニーでは鬼木達監督が熱いスピーチで呼びかけた。

「1年間、熱い声援とご支援、サポートを本当に本当にありがとうございました。

 リーグ戦の今の順位、自分のなかで決して納得のいくものではありません。非常に悔しい想いですし、皆さんもそういう想いだと思います。これはすべて自分の力不足ですし、残りの4試合にぶつけるしかないと思っています。この順位には後悔もありますし、あの時こうすれば良かったという想いもあります。

 でも今日は次のゲームの話をさせてください。前に進みたいと思います。ACL獲りたいですし、天皇杯獲りたいですし、今日のような声援が本当に必要になります。またここでホーム最後にジョホール(ACL/11月28日)とのゲームがあります。平日ですが、どうが選手に力を与えてください、後押ししてください。

 苦しい時期ですが、選手は着実に成長しています。今日のゲームもそうですし、我慢強く、いつも自分が言っているように自分たちから崩れない、それをやってきたからこそACLは4つ取れましたし、また天皇杯最後までいくことができたと思います。

 どうかあと4つ熱い声援を宜しくお願いします」

 こう呼びかけられれば、サポーターは粋に感じることは間違いないだろう。

【厳選ショット】ダミアン2発!脇坂もPKをしっかり決めてホーム最終戦を勝利で飾る!|J1第33節 川崎3-0鹿島
 
 一方、チームを牽引する脇坂泰斗に想いを訊くと、こう返ってくる。

「今日のゲームはリーグを象徴する試合にしなくてはいけなかったと思いますし、それはうちも鹿島さんも、本来なら優勝争いで終盤を戦わなくてはいけないチームだったと思うので、自分たちの結果に対してすごく悔しさがあります。こういう好ゲームができる力を持ったなかで、今の9位という順位は不甲斐ないと言いますか...。

 ただシーズン通してすべてがダメだったかというと、そんなわけはないですし、失敗を続けないこと、前を向き続けた結果がACLの4連勝と天皇杯のファイナルにつながったはずです。

 リーグ戦あと1試合を含めた、計4試合終わっていないので1年の総括は難しいですが、そこで何ができるかで今シーズンが変わってくると思うので、そこにフォーカスしたいです」

"終わり良ければすべて良し"とはならないだろうが、本当の最終盤へ、川崎がどんな戦いを見せるのか注目だ。
 
取材・文●本田健介(サッカーダイジェスト編集部)

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