「パリ五輪がすべてではないけど…」森保J“最年少”鈴木彩艶が描くビジョン。アルゼンチン撃破は「A代表にも刺激」【現地発】

2023年11月21日 有園僚真(サッカーダイジェストWeb編集部)

サウジアラビアでの練習でも存在感

A代表での経験を重ねる鈴木。久保、細谷と共にパリ五輪世代だ。写真:田中研治(サッカーダイジェスト写真部)

 パリ五輪世代の21歳で、11月シリーズの日本代表メンバーでは最年少ながら、逞しさと頼もしさを感じさせるのが、鈴木彩艶だ。若き守護神は、サウジアラビアでの練習でも先輩GKの大迫敬介と前川黛也に負けじと、190センチの大きな身体を活かして、ダイナミックなセーブを見せている。

 森保ジャパンでの活動を重ねるなかで、少しずつ慣れてきた部分もある。鈴木は11月20日に行なわれたシリア戦(北中米W杯アジア2次予選第2戦)の前日練習後、こう語った。

「もちろん、まだまだ改善すべき点といいますか、課題はありますけど、スピード感だったり、そういったところには、だいぶ慣れてきました」

 今月18日には、パリ五輪出場を目ざすU-22日本代表が、強敵アルゼンチンを5-2で撃破した。同世代の仲間たちから、小さくない刺激を受けたようだ。

「もちろんゲームは見ていました。強豪国を倒していましたし。自分としてもゲームに出た時にパフォーマンスを出さないと...パリ世代ってところもあるので。まずは自分自身にフォーカスしています。パリ世代の選手たちが結果を出すことは、本当にA代表にも刺激があると思います。チームの選手の皆さんにもゲーム結果や、内容を話してた部分はあるので、そういったところでは非常に良いゲームだったかなと」
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 来夏に迫るパリ五輪を見据えた際、A代表、それもワールドカップ予選の経験は、大きくプラスに働くことは間違いない。

「パリオリンピックがすべてではないですけど、そこを目ざすうえでは、やっぱり上のレベルで国際試合を経験できるのは、本当に大きい。ここで得たものを、パリ世代に参加した時に、自分自身もパフォーマンスとして発揮できるようにしたいと思いますけど、まずはこのチームにいる以上は、しっかりとA代表に集中したいなと思っています」

 U-22日本代表を率いる大岩剛監督は先月、"昇格"を果たした愛弟子に対し、「我々が掲げているA代表経由のパリ五輪を身を持って表わしてほしいです。大事な試合になった時に、こちらに良い影響を与えてくれるような存在になってほしい」と熱いエールを送っていた。

 A代表、所属クラブのあるベルギーで日々成長を遂げるホープ、鈴木。その大きな身体に懸かる期待は大きい。

取材・文●有園僚真(サッカーダイジェストWeb編集部)

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