【なでしこ|豪州戦プレビュー】五輪出場権獲得へ最も重要な初戦。「つなぐサッカー」と「チャレンジ&カバー」がキーワードに

2016年02月29日 小田智史(サッカーダイジェスト)

「オーストラリアに対して嫌なイメージはない。力を発揮すれば勝てる相手」(大儀見)

キャンプでは複数の組み合わせやシステムを試してきたが、15年W杯のオーストラリア戦で無失点に抑えた布陣がベースか。相手のパワフルなFWを意識して、SBに近賀を起用するかもしれない。

 女子日本代表は2月29日、リオ五輪出場を懸けたアジア最終予選の初戦を迎える。今回の最終予選は日本(FIFAランキング4位)のほか、北朝鮮(同6位)、オーストラリア(同9位)、中国(同17位)、韓国(同18位)、ベトナム(同29位)の6か国による、総当たりのリーグ戦で開催。本大会へ進めるのは2か国のみで、ホスト国・日本は上位2枠に入らなければならない。
 
 10日間で5試合をこなす過密日程により、試合ごとに選手を入れ替えて戦う文字通りの「総力戦」を強いられる。初戦を落とせばその後が苦しくなるだけに、佐々木監督は開幕記者会見で「大会で波に乗る意味でも、初戦は最も重要。そこに照準を合わせてきたし、とにかく勝利に尽きる」とオーストラリア戦への意気込みを語っている。
 
 前日練習は冒頭15分のみの公開で情報は少ないが、先述した指揮官の言葉を踏まえれば、大事な初戦にはキャプテンの宮間を筆頭に、現時点でのベストメンバーがスタメンに名を連ねるだろう。
 
 オーストラリアとは過去2年で3度対戦し、2勝1分と相性は良い。引退した澤穂希から背番号「10」を受け継いだ大儀見も「(オーストラリアは)ワールドカップでもアジアでも何度も対戦しているけど、嫌なイメージはない。力を発揮すれば勝てる相手」と自信を覗かせる。
 
 オーストラリアは、15年ワールドカップで3点を挙げたFWキア・サイモンやスピードを武器とするFWリサ・デバンナ、守備的MFのエリス・ケロンドナイト、身長176センチのCBアランナ・ケネディらワールドカップでチームを牽引した選手に、若手を織り交ぜたメンバーになると目される。
 

次ページ最終ラインからのビルドアップを起点に全員で崩す形を出したい。

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