激しい撃ち合いとなったチェルシー対マンC、古巣対戦のスターリングやパーマーは結果を残したが…【現地発】

2023年11月16日 スティーブ・マッケンジー

試合は4-4のドロー決着

古巣相手にゴールを決めたスターリング(左)とパーマー(右)。(C)Getty Images

 プレミアリーグの2大巨頭によるファンタスティックな試合だった。

 ロンドンのスタンフォード・ブリッジで開催されたプレミアリーグ第12節・チェルシー対マンチェスター・シティ戦を取材した。

 数年前なら、プレミアリーグで最高の試合と考えられていたかもしれない。しかし、いまやシティは世界のトップとなっている一方で、チェルシーはここ2年で衰えた。

 私はこの試合でシティからチェルシーに移籍したラヒーム・スターリングとコール・パーマーに注目していた。スターリングは数年前にチェルシーに加入し、ストライカーとして活躍を続けている。パーマーはこの夏に加わったばかりだ。

 ビッグクラブ間での移籍は、いつも興味深い。たとえばシティがパーマーのような才能のある若い選手を、バーンリーやシェフィールド・ユナイテッドなどの下位クラブに譲るのなら理解できるが、チェルシーのようなタイトルを争う可能性があるクラブに売るのはギャンブルに思える。
【動画】ハーランドも思わず笑ってしまったパーマーのスパイ作戦
 シティはアーセナルにも数シーズン前にガブリエウ・ジェズスとオレクサンドル・ジンチェンコを売却している。チェルシーやアーセナルとの対戦で彼らに苦しめられる可能性もあるだろう。

 そして、今回のチェルシー対シティの一戦では、そのスターリングとパーマーがゴールを決めた。

 スターリングが37分に一時勝ち越しとなるゴールを奪い、パーマーは後半アディショナルタイムに同点に追いつくPKを決めた。試合は激しい点の取り合いとなり、4-4のドローに終わっている。

 しかし、2人はゴールという結果を残したものの、違いを出せたとは言い難い。スターリングはまずまずのプレーを見せていたが、今のシティに入ってプレーできるとは思えないし、一方のパーマーも貴重な同点弾は決めたものの、それ以外にほとんど効果的な動きがなかった。

 このことが、シティが彼らを手放した理由なのかもしれない。

文●スティーブ・マッケンジー(サッカーダイジェスト・ヨーロッパ)

著者プロフィール
スティーブ・マッケンジー/1968年6月7日、ロンドン生まれ。ウェストハムとサウサンプトンのユースでプレー経験がある。とりわけウェストハムへの思い入れが強く、ユース時代からのサポーター。スコットランド代表のファンでもある。大学時代はサッカーの奨学生として米国で学び、1989年のNCAA(全米大学体育協会)主催の大会で優勝した。現在はエディターとして幅広く活動。05年には『サッカーダイジェスト』の英語版を英国で出版した。

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