「入ってきた瞬間、最悪だと思った」AZ菅原由勢がフェイエノールト上田綺世と対峙して感じたこと。空中戦では「どこまで飛んでんの」【現地発】

2023年11月13日 中田徹

「彼は本当にフェノールトに値する選手」

フェイエノールト戦、右SBでプレーした菅原。(C)Getty Images

 現地時間11月12日、AZは敵地でのフェイエノールト戦に0-1で敗れた。右サイドバックの菅原由勢はもどかしそうに「今は非常に難しい時期ですよ。5試合(1分4敗/2-3のビハインドで中断のNEC戦を含む)勝ててないし」と言った。

 フェイエノールト戦の菅原はヤンクバ・ミンテ(ガンビア代表)、アリレザ・ジャハンバフシュ(イラン代表)、ルカ・イバヌシェツ(クロアチア代表)といったサイドアタッカーの対応に追われ、自慢の攻撃参加は不発に終わった。

「(チームとして)攻撃のところがすごく行き詰まっている」

 後半立ち上がりに、ボランチの位置にポジションを取った菅原にCBから縦パスが入り、そこから菅原が左サイドに展開する好ビルドアップがあった。

「試合全体を通して『良い攻撃だった』と言えるのはあの1本あるかないか。あれしかなかったのなら、あの1本で仕留める質の高さ(が欲しい)。リーグ優勝するとか上に行くにはそういうしたたかさが必要になってくる。でもハッキリ言って攻撃は全然良くないです」
 
 秋の深まりとともに不振の色濃くなるAZ。フェイエノールト戦は1点差だったが、内容は完敗だった。

「さすがに5試合勝てなくて…。僕自身、試合に出ているから感じることは多々あります。しかし、結局自分自身に矢印を向けないといけないのは間違いない。僕は『もっとチームを動かせるような選手にならなきゃいけない』と感じています。自分がチームを変えられるような選手になれば、それで問題が解決します」

 フェイエノールトのCF上田綺世が66分にピッチへ入ると、菅原と何度かボールを競り合った。菅原より遥かに高く飛んで上田がヘディングしたシーンには、その跳躍力にスタジアムがどよめいた。

「もう入ってきた瞬間、『最悪だ』と思いました。だって彼強いし、"ザ・ストライカー"だから、やっぱり怖さがあったし。 僕はね、綺世くんの能力と、うちのセンターバックの能力をわかっているから、その能力差が心配になった。そして僕のところに来て、空中戦がありましたけど、『どこまで飛んでんの、この人』みたいな感じだった。

 僕はオランダに長くいるから、フェイエノールトがどういうクラブなのか、どういう歴史があるのかがわかる。『彼は本当にフェノールトに値する選手だな』というのを改めて思いました」

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