【J1】開幕直前チェック 川崎編|悲願のタイトル獲得へ失点減は不可欠。攻守にスケールアップできるか

2016年02月25日 江藤高志

狩野、奈良が頭角を現わし、スタメンの座を手中に収めつつある。

今季新加入の狩野がプレシーズンでアピールに成功。トップ下のレギュラーの座を手にしつつある。

【プレシーズンを通じての収穫と課題は】
 
 1次キャンプではある程度選手をシャッフルして練習を行なったが、その目的は戦術の浸透を図りつつ、選手層の厚みを図ることだったようだ。ポジションが確定しない状態での試みにより、チーム内の緊張感が保たれ、激しい競争を繰り広げる形になったのは大きな収穫だった。
 
 3試合の練習試合を組んだ2次合宿から五輪予選組(大島、原川、奈良)が合流し、メンバーを固める作業に入った。この過程で狩野と奈良が頭角を現わし、開幕スタメンの座を手にしつつある。
 
 2次キャンプでは、疲労が蓄積するなかで試合をこなしており、身体の重さを口にする選手が多かった。しかしリーグ開幕まで2週間を切り練習量を調整すると、選手たちは軽快なプレーを披露。チームマネジメントは順調に運んでいると言っていいだろう。
 
 課題があるとすれば、今季からトライする守備戦術が開幕戦でどの程度機能するか。開幕1週間前の新潟との練習試合(45分×4本)では、8得点・1失点と上々の結果を残したが、選手たちは新潟の状態の悪さを指摘しており、慢心や油断は見られない。
 
 一方2次キャンプでは武岡が負傷し、登里も古傷の痛みを訴えて戦線離脱を余儀なくされた。この時期に怪我人が続いた点は、残念の極みと言える。
 

次ページ守備面はクロスへの対応力をどこまで高められるかが鍵に。

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