湘南ベルマーレは10月28日、J１第31節でヴィッセル神戸と対戦し、１－１で引き分けた。

　同ゲームの90＋５分、珍しいシーンがあった。

　負傷で倒れこんだ湘南のGK富居大樹がプレー続行不可能となり、主将のDF大岩一貴が緊急でGKを務めたのだ。

　試合後、大岩はこう振り返っている。

「トミー（富居）が無理だと分かった時点で、（石原）広教か自分だと思っていました。GKの経験は一切なかったですが、心の準備はしていました」

　実際にGKを務めた感想はこうだ。

「怖かったというか、不安でしたし、改めてゴールキーパーって凄いなと思いました。シュートだけは飛んでくるなと願っていました（笑）」
【PHOTO】強い気持ちで選手たちに声援を送る湘南ベルマーレサポーター！

　シュートこそ飛んでこなかったものの、ゴールマウスに立ってから数分後、クロスをキャッチする場面が訪れた。胸の前で丁寧に捕球し、スタジアムからは今節最大級の歓声が送られた。

「いやー難しかったですよ。前に出られたのは、いつもディフェンダーをやっていて、前に飛び出してくるゴールキーパーには助かるなと感じているし、出られるところは出たいなと思っていたからだと思います」

　GK富居と、主将の大岩の奮起もあって掴んだ勝点１を、次につなげられるか。湘南は次節、11月11日にホームで名古屋グランパスと対戦する。

取材・文●岩澤凪冴（サッカーダイジェスト編集部）

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