【J1】開幕直前チェック 甲府編|攻撃陣の再編はいまだ模索状態…。開幕後も試行錯誤は続きそうだ

2016年02月24日 渡辺 功

守備面の手応えは掴むも、課題の攻撃は……。

甲府の2016年シーズン基本布陣。1トップに起用される予定だったニウソンがフィットせず、急遽クリスティアーノを抜擢。攻撃面はいまだ模索状態だ。

【プレシーズンを通じての収穫と課題は】 
 
 計5試合のトレーニングマッチで奪った得点は、単独突破からクリスティアーノが奪った1点のみ。昨季の主力だったバレー、阿部拓、伊東が抜け、どう攻撃を構築していくのかが注目されたが、今なお試行錯誤が続いている。
 
 当初は新助っ人のニウソンを1トップで起用し、クリスティアーノをシャドーに入れた組合せを試したが、「ボールがあまり収まらない。スピードもなく、裏へ仕掛けるプレーが少ない」(佐久間GM兼監督)と、ニウソンを主力組から外すことを明言。
 
 その後は、クリスティアーノを1トップに入れる布陣にしたものの、さしたる効果は生まれていない。非公開で行なわれた21日の磐田戦後には「クリスティアーノの1トップを含めて考えないと……」と、再編成を示唆するコメントを残している。
 
 一方で守備面は、黒木、新里、田中といった新加入選手の戦術理解も進み、5試合のトレーニングマッチで2失点(主力組のみ)と、大きな破綻は見られていない。負傷のため合流が遅れていた山本、5日に右眼上を15針縫う裂傷を負ったGK河田も、揃って開幕戦には出場できる見込み。また、果敢なドリブルで好アピールを続けているルーキーの森(名古屋U18出身)が、チームの高卒新人としては04年千野俊樹以来、12年ぶりとなる開幕ベンチ入りの可能性が出てきた。
 

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