ACLで手痛い黒星。浦和・伊藤敦樹が口にした枠内シュート0本で韓国の浦項に敗れた背景

2023年10月25日 本田健介(サッカーダイジェスト)

カウンターから多くのピンチも迎える

ボランチとして先発した伊藤。チームを勝利には導けなかった。(C)SOCCER DIGEST

[ACLグループステージ3節]浦和0-2浦項/10月24日/埼玉スタジアム2002

 ACL連覇を目指す浦和は、グループステージの3節で韓国の浦項と対戦。

 各グループの1位と各グループ2位のうち上位3チームがノックアウトステージに進出する今大会のレギュレーションのなか、1勝1分でグループ2位の浦和は、2連勝で首位に立つ浦項を下しておきたい一戦だった。

 しかし、22分に右サイドのクロスからチョン・ジェヒに先制点を決められると、反撃へ後半の頭から酒井宏樹、中島翔哉を投入するも、59分にはカウンターからコ・ヨンジュンに追加点を奪われ0-2で敗れた。

 シュート数は浦項の14本に対し、浦和は5本。しかも、枠内シュートは浦項の8本に対し、浦和は0本だ。ボールを持ちながらカウンターでピンチを迎えるシーンも多く、完敗と言えるような内容だった。

 この日は前線にブライアン・リンセン、高橋利樹らを起用し、ボランチに柴戸海、右SBに荻原拓也、CBに岩波拓也らを入れる形を選択したが、コンビネーション面でもミスが出るなど攻撃は停滞。

 日本代表であるボランチの伊藤敦樹は、課題をこう語った。

【画像】マルセイユでともにプレーしたゴミスと酒井の豪華な2ショット
 
「相手がかなりマンツーマンについてきましたし、タイトにきていたなかで、出して動くなど3人目の動きだったり、真ん中にもう少し人数を増やして距離感を良くする必要があったと思います。フリックだったり、ワンタッチだったりをもっと有効に使いたかったです」

 巻き返そうと特に後半はSBを高い位置に押し上げ、チャンスを作ろうと試みたが、伊藤はポジショニングや関係性での修正点も挙げる。

「前に人数を増やすなかで、段差もなかったですし、みんなが横並びのようになってしまい、入れるボールへのサポートの距離があまり良くなかった。サポートが少ないので、パスを入れるとその選手が狙われて潰されるシーンが多くあった。そういった部分も改善しなくてはいけないと思います」

 中心としてチームを牽引できなかった面も悔いる。

「もっと引っ張っていけるような存在にならなくてはいけない」

 グループ1位突破に向けて苦しい状況となったが、リーグ戦では3位につき、ルヴァンカップ決勝も残すなかでどうチームとして取り組んでいくのか、今後の大きなポイントだ。

取材・文●本田健介(サッカーダイジェスト編集部)

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