「今季はJ2を勝ち抜くためのサッカー」初昇格の町田、黒田監督は“J1仕様”のスタイル確立へ意欲「トップを争えるチーム作りをしたい」

2023年10月23日 中川翼(サッカーダイジェストWeb編集部)

「全部がやりたかったものではない」

就任1年目ながら、町田をJ1に導いた黒田監督。写真:田中研治(サッカーダイジェスト写真部)

[J2第39節]熊本 0-3 町田/10月22日/えがお健康スタジアム

 10月22日に開催されたJ2第39節で、FC町田ゼルビアはロアッソ熊本と敵地えがお健康スタジアムで対戦。勝てば、クラブ史上初のJ1昇格となる大一番で3-0の完勝を収め、快挙を成し遂げた。

 就任1年目ながら、悲願を達成した黒田剛監督は、「今日(熊本戦)までの1週間は生きた心地がしませんでした」と振り返り、「重圧がのしかかるなか、そんなに簡単にはいかないだろうと選手たちにも声かけをしてきました。しかし新たな歴史を塗り替えられて、とても嬉しく思っています」と喜びをあらわにした。
【厳選ショット】J1初昇格を果たした町田ゼルビア!歓喜の選手たちを特集!!|J2第39節 熊本0-3 町田
 今季は開幕から好スタートを切り、自慢の堅守速攻スタイルで首位を走った。ここまで39試合を終えて、失点はわずか34。得点はJ2トップの73。来季からは新たなステージでの戦いが始まるが、指揮官は"J1仕様"の町田サッカーを確立する構えだ。

「まだまだクオリティを上げなければいけない部分もありますし、来季はJ2とは違う戦いが待っていると思います。これからコーチ陣とJ1の試合を考察しながら議論を進めていきます。この1年を通してやってきたのは、J2を勝ち抜くためのサッカーであり、全部がやりたかったものではないです。

 今後、欲しい選手を補強したり、入れ替えももちろん出てきます。そのなかで、このベースは崩すことなく、新たな町田サッカーを作るべく、さらに強化を図りながら、J1でもトップを争えるチーム作りをしていきたいと思っています」

 果たして黒田監督率いる町田は、J1の舞台でも旋風を巻き起こせるか。

取材・文●中川翼(サッカーダイジェストWeb編集部)

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