“夢の職業”になるためにWEリーグの発展は不可欠。アジア大会でも活躍した中嶋淑乃は子どもたちの憧れの存在になれる【なでしこジャパン】

2023年10月23日 白鳥和洋(サッカーダイジェスト)

他のWEリーグ組にも期待

中嶋はなでしこジャパンで躍動なるか。左サイドからの仕掛けに注目だ。写真:鈴木颯太朗

 今年の女子FAカップ決勝の観客数は驚愕の7万7390人。イングランドの女子リーグも盛り上がる中、日本女子プロサッカーリーグであるWEリーグ(2021年設立)のここまでの成長を、なでしこジャパンの池田太監督は次のように考えていた。

【動画】池田監督インタビュー(中編)

「WEリーグが始まって、選手もサッカーを仕事として向き合う時間が増えたはずで、見られている、応援されている環境の中で戦うので成長はあると思います」

 女子サッカーの人気向上のためには「まず自国のリーグがしっかりと発展すること」が大事だと池田監督は主張。それが選手のスキルアップ、ひいてはなでしこジャパンの強化につながると指揮官はそう言いたいのだ。

「観客数が増えればプロになりたいという子も増えてくるし、そうなると"夢の職業"に加わってきます。ですので、やはりWEリーグの発展は重要だと思います」
 
 その意味で、先のアジア大会で女子サッカーが優勝したのは大きいだろう。北朝鮮との決勝で先制点を決め、少し前のWEリーグ決勝でも活躍した中嶋淑乃(サンフレッチェ広島レジーナ)は、切れ味鋭いドリブルを武器にチャンスも演出できるプレーヤーで、子どもたちの憧れになれる存在でもある。

 そんな中嶋が追加招集(藤野あおばが怪我のため不参加となり)とはいえ、パリ五輪アジア2次予選を戦うなでしこジャパンのメンバーに選ばれたのは、WEリーグ人気を高めるうえでもポイントになりそうだ。

 もちろん--。その他のWEリーグ組、山下杏也加、田中美南、三宅史織、守屋都弥(いずれもINAC神戸レオネッサ)、平尾知佳(アルビレックス新潟レディース)、田中桃子(日テレ・東京ヴェルディベレーザ)、猶本光、清家貴子、高橋はな、石川璃音(いずれも三菱重工浦和レッズレディース)、千葉玲海菜(ジェフユナイテッド市原・千葉レディース)らのなでしこジャパンでの活躍も、WEリーグの今後の発展につながる。

取材・文●白鳥和洋(サッカーダイジェストTV編集長)


【PHOTO】なでしこジャパンがトレーニングを公開!ミニゲームなどで汗流す!

【PHOTO】SNSフォロワー数が1550万超! スイス女子代表のブロンド美女、アリシャ・レーマンが魅せる厳選ショット集をお届け!

「ボールのないところで当たられたり...」なでしこ中嶋淑乃、アジア大会決勝の北朝鮮戦を回想。パリ五輪予選へ「削られないように、考えてプレーしたい」

次ページ【動画】池田監督インタビュー(中編)

みんなにシェアする
Twitterで更新情報配信中

関連記事